2013/06/15

おんな言葉に混乱する中国人

中国人Vとタイ人Wと一緒にタイ・レストランで食事をとっていたときのことだ。

食事がタイ・レストランだけに自ずと話題はタイのこととなる。やがて中国人Vはタイ語のあいさつについて質問を始めた。ところで中国人Vは女性、タイ人Wは男性である。

「ねえ、タイ語でこんにちはって、なんていうの?」

するとWは女性のVと僕の両方をそれぞれ見て、手元の紙にアルファベットを書き付けてみせてくれた。

「男性がサワディカプ、女性はサワディカだ。」

  "Sawat di kab"     "Sawat di ka"

さてあいさつを学んだVは、早速まじめに反芻しながら練習を始めた。

「えーっと、あの店員さんは女性だからサワディカで、Wに言うときはサワディカプ」

「あっ、ちがうちがう!」

Wは、女性のVに女言葉、男性の僕に男言葉をそれぞれ別々に説明したつもりだったらしいのだが、Vはそうではなく敬称のように自分が話しかける相手の性別によって、二種類の語尾を使いわけなければならないものと思い込んだのである。

「えっ?ちがう???」

この後もVはしばらく混乱。基本、中国語には男言葉・女言葉のようなものがないので、Vには男女で語尾が違うということ自体がよく分からないようなのだった。

たとえ理屈でわかっていても、最初にすっと腹の中に入り込んだ間違いを後から直すのって、誰でも難しいんだよね。



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2 件のコメント:

stern さんのコメント...

はじめまして。モロッコのフェズの情報を探していてこのブログにたどり着きました。フェズの記事以外もとても面白くて一日でほぼすべて読みあさってしまいました。更新を続けてくださってありがとうございます!これからも楽しみにしています。

たまーむ さんのコメント...

sternさん

こんにちは。
今はとても更新していると言えるような状況ではありませんが、いろいろな過去記事を読んでいただいたようで光栄です。


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