2009/08/26

ブルガリアン・ティー?

世にロシアン・ティーなるものがある。

わざわざ説明も要らないとおもうが、ロシアン・ティーというのは紅茶にジャムを加えてこしらえるものである。

紅茶の本などを見れば様々なロシアン・ティーのおしゃれなバリエーションが参照できること請け合いだ。

ある日のこと、僕はもっと違う紅茶が出来ないかと考えているうちに、ふと紅茶にヨーグルトを入れてみようと思いついた。

確かに今までそんなものは見たことがない。

冷蔵庫からブルガリア・ヨーグルトを取り出して、スプーン一杯分を熱い紅茶に投入!

この紅茶の名前は当然、「ブルガリアン・ティー」である。

さて、ヨーグルトの入った紅茶をスプーンでかき混ぜる。

やや!?

ヨーグルトはロシアン・ティーのジャムと違って、紅茶には溶けていってくれない。無理やり撹拌するとヨーグルトは白い細かな粒子状になって紅茶の中に浮遊し、すぐにカップの底に沈澱した。

そして飲んだ紅茶は・・・・・・元の紅茶と同じ味がした。

トルコ料理(マントウなど)にはトマト・ソースにプレーン・ヨーグルトを加えたものがあるが、ヨーグルトはある程度濃厚なソースでないと沈澱してしまい混ざらないのである。

後年、ブルガリアを訪問したときに僕はブルガリアン・ティーなるものがないか探しだのだが、そんなものは存在しなかった。

しかし、思う。ブルガリアにはかつて紅茶にヨーグルトを入れ、あまりうまくいかないことを確認した人間がいたに違いない、と。

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