2009/11/17

フランスの給食はまずいか?(その2)

前回、フランス人を相手に給食はまずいかというアンケートを行ったときの結果を説明した。

でも、アンケートの結果にかかわらず、僕自身はおそらく「フランスの給食はまずくない」と解釈している。

なぜか?

全くの偶然だが、当時、僕は日本の会社の寮に住んでおり(現地妻のジハードと同時期の話)、たまたま寮委員なるものをやらされていた。

そして、あるときにある寮生から

「寮食堂(の料理)がまずい」

というクレームが出たため、僕を含めた寮委員3人で寮食堂の改善を目的として

「寮食堂はまずいか?」

というアンケートを行ったことがあったのだ。寮生70人にアンケートを配って回収した。

その結果

・寮食堂がまずい

と回答した人がほとんど。

一部に、

・寮食堂で食べていない

という者もいた。ここまではフランスの給食とほぼ同じ結果。

さて、寮食堂のアンケートでは食事の改善をしないといけなかったので、まずいと回答した人には、改善すべき内容を明記してもらった。その内容を列挙するとこんな感じだった。

・もっと肉を増やしてほしい

・味が薄い。もっと塩味を濃くしてほしい。

・朝食のおかずが不要に多すぎる

・塩味が濃すぎる。特に味噌汁が煮詰まっている。

・魚料理の回数を増やしてほしい。肉料理の比率が高すぎる。

・朝食には卵くらいつけてほしい


などなど・・・・

開封・集計しながら、僕ら寮委員3人は頭を抱えた。

『まずい寮食堂』の改善のために、100円くらい値段がアップしても良いという点には見事にコンセンサスを得られたのだが、何をどう「改善」するのかについては、矛盾する逆方向の提案が次々と発見され、味覚の面では、何一つ「これを改善すれば全員納得」という点が見出せなかったのだ。


結論;

人が、給食や寮食堂など強制的に食べざるを得ない料理について『美味しくない』と言う場合、それは『味が悪い』のではなく、おそらく『自分の家と味が違う』、ということを意味するに違いないのである。





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