2008/10/31

留学寮の契約で、壁の穴とカーペットのしみを数え、あきれられる

留学寮に入ったときに、部屋の契約というのがあった。あんまり内容は覚えていないが、賃貸期間と、月々の料金やその他もろもろの条件について、契約を行うことになる。

たまたまだが、この寮は短期契約も可能で、しかもホテルゾーンも同じ建物内にあったから、入居人もいろいろな人がいたのだ。

受け付け寮の管理人おにいさんに契約様式をもらって、部屋で書くことにした。

最初に部屋の中に備え付けの備品を確認。

机、椅子、机の上のランプ、引出し、ベッド、ベッドの横のランプ。なぜか部屋の天井にはランプの類がまったく無かった。

で、月額料金を確認して契約にサインをしようと思ったのだが、サインの横になにやら空欄がある。

よく見ると、その欄には契約時に既に壊れているものがある場合に記入する欄だった。

ココに最初に記入していないと、後で退去するときに僕がこわしたものとみなされて相応支払負担をせまられるのであろう。

なにか壊れているものはあるのか?

よくみると壁は平らではなく、画鋲を刺したような細かな穴がぶつぶついっぱいあいていた。これを数えて記入した。

「壁に細かい穴 162 箇所」

カーペットにも染みがある。これも数えた。

「カーペットの染み 32箇所」

穴やら、染みやらを数えるのはなかなか大変だ。念のためもう一回数えると数か合わない・・・なんどかやってみたが、何度やっても違う数となった。

が、もう書いてしまったからいいや。そう思って受け付けに戻って、契約書を提出した。

受け付けの白人のおにいさんは、僕から書類を受け取って、内容を見ると

「ふぅ~~~~~~む・・・・・・・・」

といって、しばしなにやら考えた上で、ややあきれたようにこういった。

「オーケー。わかったよ。」

めでたく、契約完了。その後、壁の穴やらカーペットの染みやらについて、何かを言われることはなく、退去時にも全く何もなかった。

今、思うに、きっとあの程度の壁の穴やら、カーペットの染みは、部屋の使用に差し障るようなものではなく、そもそもアメリカ人にとっては問題点にもならなかったんだろう。


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2008/10/30

検疫所は病人を守らない

あるとき、韓国のプサンに旅行に行ったときのこと。

日本に帰る少し前になって、お腹をこわしてしまい、最終日の夜は、プサンの旅人宿〔リョインスク; 韓国での一番値段レベルが低いとされる旅館のカテゴリ〕で一晩中、共用トイレに往復して、吐き下しを続けた。

しまいには、他の客がトイレについてクサイとか何とか、旅人宿のおばちゃんに文句を叫び、おばちゃんが
「日本人がなんとかかんとか」などと言い返しているのが聞こえてくるような始末。

プサンにはチャガルチという魚市場みたいなスポットがあり、昼間そこで、魚を指定してさばいてもらったのだが、その、ちょっと生っぽい料理にあたってしまったらしい。

 〔チャガルチのサカナが悪いといっているわけではない。
  元々お腹が弱いのだ。〕

帰りの飛行機の中でも吐き、空港についてもさっそく吐いたところで、こんなに吐き続けるのは普通ではないなどと、さすがに心配になってきて、検疫所に出す黄色い紙に体調不良ということで、嘔吐・下痢の両方にチェックをして提出した。

で、めでたく産まれて初めて検疫所へ 。

白衣の先生が出てきて聴診器も当ててくれたりしたのだが、

「じゃあ、これをもって行ってちょうだい」

ということで、別の黄色い紙をもらった。


検疫所から出ながら、その黄色い紙には

「3日以上たって、嘔吐・下痢がおさまらない場合には、

 あなたは赤痢の可能性があります。

 その場合には国内での伝染を防止するため、

 必ずどこそこまで来てください。    検疫所」


みたいなことが書いてあった。

そして知った。

検疫所というところは、すでに病気になっている人の診断をするところではなく、まして薬もくれたりすることもなく、今はまだ病気になっていない人のためのあるものなのだと。

なにしろ、

「で、オレのこの病気はいったい何?」

という疑問にさえ答えてもらえなかったのだ。

しかたなく空港で、嘔吐・下痢止めを買ってのみ、なんとか翌々日には少し回復したが、あのときは恨みがましく強く思った;

「体調不良の人間が、検疫所に自主的に行く意味は果たしてあるのか?」

、と。

後日知ったところによると、もし、あの後で出頭して赤痢と判定されるとその場で世間から遮断された隔離病室に閉じ込められる、ということらしい。


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2008/10/29

難解な飛行機の電源接続

Finnairの ボーイング MD11で、パソコンを使えるかなぁ、と思って、フィンランド人らしきスッチーさんに聞いてみた。

「パソコン使うのに、電源はある?」

「電源あるはずなんだけど、よくわからないから確認してきます。」

僕は7-8割くらい「ない」という返事を予想していた。座席の周りにそれらしきコンセントが無かったのだ。約5分くらいして、そのスッチーさんはなにやら黒いメカニックなカバンを持ってきて僕の椅子の横において、中からコードやらをいろいろ取り出した。そして、カラフルなカードを取り出して、聞いてきた。

「どのパソコンかしら?」

そのカードには各社のノート・パソコンが会社別・ブランド別に表になってのっていた。

「IBMなので、Lenovoのこれです」

僕が指差した機種の横には 「4」という番号がついていた。スッチーさんは、黒いカバンのなかから、2-3センチくらいの接続端子を20コ~30コもゾロゾロと出してきて、その中から「4」番を探し始めた。

「これが4番。ささるかしら。」

僕はパソコンを出して、電源にはめるとうまくつながった。次に、今度は黒カバンから電源コードのようなものを出して、パソコンの電源端子にはめたアタッチメントにはめ込んだ。

ここで僕はもともとの疑問を出してみた。

「でも、電源はどこにさすの?」

「ここです」

かくて椅子の横にある円形の単位を指差し、めでたく電源はつながったがあまりに部品が多すぎ、明らかにスッチーさんの手にあまるものだった。


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2008/10/28

Coast to Coast

留学寮で一緒のスウィートで暮らしていた韓国人ヒョンエルは、あるとき旅に出ると宣言した。

レンタカーを借りて、アメリカ大陸の反対側の端にあるロスまで運転していき、ロスの友人を訪ねて運転して帰ってくる、という。

これぞ、まさに Coast to Coast だ。

10日ほど後、帰ってきたヒョンエルに聞いてみた。

「Coast to Coast は どうだった?」

いつも控えめなヒョンエルは、小首をかしげて思い出しながら、丁寧に答えてくれた。

「運転していくと、少しずつ景色がだんだんと変わっていく。

つまり、場所によって違う景色と色がある。

うまくいえないが雰囲気が少しずつ変わっていくのがとても面白かった。」


いつか僕もやってみたいものだ、と思った。


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2008/10/27

サインとハンコは同じではない

で、今日はサインとハンコについて思うこと。

世の中の事務処理の仕組みとして、サイン=ハンコということになっている。日本では印鑑登録の代わりに、サイン登録も可能だ。

でも、何かが違うんじゃないか、と思う。

普通、実印っていうのは家の中の奥のほうの大事なものを入れるところにしまっていて、例えば、家の亭主が実印を取り出そうとしてガサガサしていると、奥さんがきて、

「あなた何しているの?」

「実印はどこにいったかな」

「何をするの」

「この土地を売ろうと思うんだ」

「どうして!!」

てなことで、意思決定の再考が促される。

仮に奥さんが入ってこなくても、その場でハンコを押したくてもその場ブツがにないと押すことができない。

これは会社も同じで社長がいつも社印を持ち歩いているなんて話はあまり聞いたことがない。

他方、サインはその場に納得した気になって、サインしてしまえば終わりだ。

というような理由で思うのだが、仮に日本がある日に印鑑をやめて、サイン社会に切り替えしたとすると、きっと不動産詐欺が多発するに違いない。

なにしろ振込み詐欺っていうのは、前提として、暗証番号のみで振込みが簡単にできるようになった、ということを示すのだろうし、暗証番号っていうのは、サインと同じように意思決定再考を促す仕組みになっていないのだ。


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2008/10/26

ガラスのカッティング・ボード(Joseph社製)

UKのお土産として、ガラスのカッティング・ボード(Joseph社製)を持ちかえってきた。

ちょうど家にある木製のまな板が古くなってきたから、こういうのに取り換えてみようかな、と思って買ってきたわけだ。

ガラス製の一枚板で、ガラスの内部にカタツムリの絵が書いてある。

表面には、縦横に細かい溝が入っているから表面はつるつるではなくざらざらしている。

まず、きゅうりを切る。

カン・カン・カン

確かにちゃんと切れるが、切った後に包丁がガラスにあたった発生する甲高い音にやや違和感。

ついで、ブタ肉を切る。

ん!?

アブラミ部分がうまく切れない。。。。

なんどかやってみて思いあたった。

木製のまな板の場合は、包丁がまな板に喰い込むことでうまくブツを切っているのだ。

ただし、これが理由で木製のまな板には細かいキズできて、ここで雑菌繁殖の心配がでる。


長所は短所、ということ。

そうか!!

ここで、ガラス製カッティング・ボードの表面になぜタイル目地のように縦横の細かなミゾがあるのかをようやく理解した。

縦に走るミゾの向きに合わせて、包丁を入れると、刃先がミゾに入り、それでブツを切るようになっているのだ。


つまり、まな板の機能としては本質的に

 切れやすさ <-------------> 清潔さ

のようなトレードオフの関係があって、これはこれでどうしようもない、ということ。


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2008/10/25

ヘビの散歩をする男

ある日、留学寮から外に買い物に出かけて歩いていると、前の方に、赤いTシャツを着て、肩から太い紐みたいなものを掛けて歩いている男がいた。

「あの茶色の紐はいったい何だろうなぁ・・・」

と思って後ろから歩いていると、紐がちょっと右に動いたような感じがした。

「えっ、なに?」

早歩きで追い越して、その男を前から見て仰天した。

男の右肩には、なんと生きたヘビが掛かっていて、男の顎の下あたりには舌を出したヘビの頭があったのだ。

そして、僕が後ろから「紐かな?」と思ってみていたものは、ヘビの下半身が男の背中に垂れ下がっていたもののであった。

それにしてもあのヘビ、しっかり進行方向の前を向いて、しかも散歩を楽しんでいるように見えたのがすごい不思議。


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2008/10/24

集中できないと帰ってしまったスコットランド人

スコットランド人外資エクスパットのルーニー、ある日の午後、こんなことを言い出した。

「ここにいると電話も、メールも次々やってきてだめだ。

 今日は本当に集中する必要があるから帰る。

 じゃあ、また明日な。」


えっ、と思っているうちに彼はカバンを持ってオフィスを去っていってしまった。

まだ午後2時なんだけど、そんなので帰っていいのかよ~。


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2008/10/23

日本茶にミルクとシュガー

Finnairにのったときのこと。食事後におそらくはフィンランド人のスッチーさんが来て飲み物を聞くので。

「あったかいお茶を」
と頼んだら

「イングリッシュ・ティーと、ジャパニーズ・ティーのどちらにしますか?」

と聞いてきた。

でも、なんとなく顔にはあなたは「ジャパニーズ・ティーでしょ」と書いてある。だから、

「じゃあ、日本茶を」

とジャパニーズ・ティーをお願いした。

ほどなくして運ばれてきたお茶は、めるかったし、うーん、もう一つかなという感じ。JALの方が日本茶はいいな、と再認識した。

でも、そんなことよりも運ばれてきた日本茶には、ミルクとシュガーがついていた。

そんな飲み方をする人はいるのか?



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2008/10/22

四連休の取り方をめぐるスコットランド人の誤解

スコットランド人外資エクスパットのルーニー、あるときにとても得意そうにこんな問いかけをしてきた。

「さっきの会議で面白いことがあったんだ。連休の取り方で、日本人には文化的な差があることを発見したんだ。ちょっとキミにも質問してみよう。いいかな?」

「うん」

「4連休の休みを取るとして、3つのオプションがあるとする。キミならどのオプションを選択する?

 オプション1
   木金と休みをとって、土日にくっつける
 オプション2
   金を休んで、土日の後の月に再び休みをとる
 オプション3
   土日を休んで、火は元々祝日で、月に休みをとる

さあ、どれを選ぶ?

「・・・・・」

口頭ではやや話がややこしくなるのでぱっと頭に入らなかったこともあるが、何かルーニーには誤解があるような気がして僕は黙っていた。

すると、ルーニーは興奮したまま続けた。

「僕だったら、絶対オプション2だ。なぜなら、同じ四連休でもこのオプションならば、二週間にわたって平日が4日ずつになる。それなのに、さっきの会議にいた日本人達は、みんなそろって、オプション3がいいっていうんだ。これはきっとカルチャーなんだよ。」

「・・・・・」

パーティー中だったこともあり、ルーニーは僕からあまり面白いリアクションが得られなかったのでそのまま他に行ってしまった。


でも、僕は確信していた。絶対、何か話しがズレてる、と。

会議に出てなかったので、そもそも何の話なのかよくわからないが、日本人が選んだというオプション3には、祝日がついている。

だからきっと、こんなことだったんだろう。

ルーニーの考え方

 必ず四連休をとる前提で、休みがどの曜日になるのがいいのかのみに注目した。

他の日本人の考えたこと〔推測〕

 仕事が忙しかったりしてあまり連休も取りにくいが、飛び石連休の間に一日休みをとって四連休にするのはまあ、一番取りやすい、と考えた。

こんなことをいちいち順序立てて説明するのは結構面倒だし、しかもこんな風に誤解されても業務上誰も特に困んないから黙ってたんだろうな、と思う。

まあ、外資エクスパットと日本人スタッフの間でよくあることではあるが、エクスパットの理解がズレているのを、他の日本人がそのまま放っておくとあまりろくなことになった試しがない。


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2008/10/21

白タクでベニスビーチに行ってローラースケート

タイ人アマンパ、韓国人ミスター・パク、日本人シンゴと僕の4人は再びロスアンゼルスに戻ってきた。

今日は最終日なので、サンフランシスコからロスアンゼルスに戻ってきた。でもまだ時間があるのでロス郊外のベニス・ビーチに行くことにした。

早速、タクシーをつかまえて値段交渉。

値段にめちゃくちゃシビアなタイ人アマンパがいるので、いつもこのプロセスは鬼門だが、LAX-Universal Studio間のシャトルを当初15ドルのオファーを8ドルまで落とした実績もあるのであまり非難がましいことも言えない。

タイ人アマンパと韓国人ミスター・パクのコンビはまもなく、今度はどこからか白タクを見つけてきた。もちろん白タクなんてものは、聞くまでもなくアマンパとミスター・パクにとってはノー・プロブレムである。

彼らの交渉はいつもどおりに進んだ。

「ベニス・ビーチまでいくらだ?」

「タクシーだから、メーターだよ、メーター」

「だから、いくらなのさ?」

「まあ、そうさな、20ドルくらいかな」

「うわっ、高いなぁ。4人乗って10ドルでどうかな」

「ええー・・・・15ドルだ」

「白タクなんだろ。しかも、今すぐ乗るんだよ。12ドルでどう?」

「わかった。乗れ!!」

「サンキュー、12ドルね」

この値切り感覚が僕にはなかなかできないのだが、彼らにとって普通のことらしい。こうしてベニスビーチに向かい始めたのだが、途中で運転手がするどくさけんだ。

「うわっ、ポリ公だ。みんな、すぐ隠れてくれ」

なに~、という感じだが、しかたがないので、みんな小さくなって窓より低い姿勢をとってパトカーをやり過ごした。

ベニスビーチは白い砂浜だった。さっそく着替えて海に入ったら足の下の砂の中に小エビがいたのでつかまえて近くの子供にくれてやった。

海を楽しんだら次は、ローラースケートをレンタルして、スケートロードを滑ってシンゴと競争しながらとなりのサンタモニカへ行って帰ってきた。

が、戻ってくると、アマンパとミスター・パクは、レンタル店の前でローラースケートがうまくできないまま、ギャグ映画そのままに二人して大騒ぎしながら、すってんばったんしていた。

値切ったりできないけど、ローラースケートができたりするのが日本人、ということか?

タイ人アマンパと韓国人ミスター・パクの二人のおかげで、とても楽しい旅行ができたのが僕にはよくわかっていた。そして、珍道中っていうのは、同行者がもたらしてくれるものなんだってことも。

この日の夕方、僕たちは飛行機でロスアンゼルスを飛び立ち留学寮に帰った。

その5時間後にロスを震度6の大地震が襲うことなど知る由もなかったが、あのままメキシコから再入国ができないままだったらどうなっていたか、と今でも思わずにはいられない。

(タイ・韓・日4人の国境破りツアー 終わり)




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2008/10/20

サンフランシスコのチャイナタウンでナンパをする

タイ人アマンパ、韓国人ミスター・パク、日本人シンゴと僕の4人はグレイハウンドの夜行バスに乗って、朝、サンフランシスコに到着した。

さすがに夜行バスで一晩過ごしているので全員やや疲れ気味である。

サンフランシスコだし、チャイナタウンで朝食におかゆでも食べようということでチャイナタウンに出かけた。はっきり言って、ニューヨークやフィラデルフィアのチャイナタウンよりはるかに小奇麗だった。

適当なお店に入って、おかゆその他を注文したのたが、サーブしてくれた中国系のウェイトレスのおねえさんに韓国人ミスター・パクがちょっかいを出し始めた。

「ねえ、おねえさん。僕たちはこれから観光に行くんだけど、一緒にどう?」

「一緒に?」

「僕たち、この町が初めてでよくわからないから、教えてほしいんだ」

ウェイトレスさんを捕まえて、町を案内しろって、無茶苦茶いうなぁ、と思って僕は言ってみた。

「それじゃあ、彼女にメリットないじゃん!?」

それでも、ミスター・パクがめげずに誘い続けるところを朝飯を食べながら見ていたのだが、なんとパク氏は中国人と思われるウェイトレスのおねえさんをOKさせてしまった。

「わたし、今日は午後はウェイトレスの仕事が休みだから・・・午後ならいいわ」

ミスター・パクは、僕を見ながら得意そうにこう言った。

「ほらみろ彼女、OKしたぞ。なんでもやらなきゃ始まらないんだ」

さて、ウェイトレスの彼女とは、午後1時に観光名所フィッシヤーマンズ・ワーフで待ち合わせ。

「やっぱり彼女は来ないんじゃないの?」

との僕のからかいをよそに、ちゃんと彼女は約束通りあらわれ、再びパク氏は得意満面。

「来たじゃないか!!」

彼女と雑談しながら、名物ケーブルカーに乗るパク氏は本当に幸せそうにみえた。

もしかするとパク氏には本気のナンパだったのかもしれない。彼は、この数か月後に国で見合いをして結婚することになる。

ウェイトレスの彼女はあんまりこの街を知らないといいながら、サンフランシスコ案内をしてくれた。

Japan townに連れて行ってくれ、そこで朝鮮焼肉のお店に入った。

ミスター・パクは、お国の料理で男の見せどころだ。


ご飯を食べながら、彼女が少し職場環境についてこぼしてこう語った。

「私の収入はチップだけなんです」

「えっ!? 給料はないの?」

「ありません。毎日のチップをためて月に300ドルくらいで、それがすべてなんですが、それでもボスはいつでも私を首にできるんです。」

「それはひどい。なんでまた」

「私の替わりはいくらでも中国から呼べるんです。」

「・・・」

その夜、僕らは彼女に同情してメシをおごり、ミスター・パクは連絡先交換をして名残を惜しみつつ彼女と別れて宿に帰ったのだった。




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2008/10/19

味のあるグレイハウンド運転手

なんとか、米国再入国を果たした僕たち4人はその日のうちにレンタカーを返却し、シャトルを値切ってバスターミナルへ行き、ついで夜行のグレイハウンド・バスに乗っていた。

夜10時ごろ出発して、途中サンタモニカ等を経由して、サンフランシスコには翌朝到着する。

日本のバスの車内放送は、たいてい単なるウグイス嬢のアナウンスで全然面白くないが、アメリカのバス・グレイハウンドでは録音もあるのだが、なかなか味のある即興車内アナウンスをしてくれるときがある。

さて、バスが出発するとブラックの運転手がこんなアナウンスをしてくれた。

「このバスは、ノースモーキング、ノーアルコール・・・(ちょっと間)・・・そして、ノーセックスだ、よろしく頼むよ」

最終サンフランシスコに到着したときのアナウンスはこうだった。

「さあ、バスを降りたら自由にやってくれ。スモーキング、アルコール・・・そして、セックス、なんでも望みどおりだ。・・・サンフランシスコ」

こういう味のある長距離バスは日本にはないかねぇ!?




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2008/10/18

奇跡の国境突破

国境保安官事務所で僕たち4人(タイ人アマンパ、韓国人ミスター・パク、日本人シンゴと僕)は、パスポートがなく、しかも現金もない状況で八方塞がっていた。

タイ人アマンパと韓国人ミスター・パクと僕は、ややシンパシーを感じてくれているようにも見える白人保安官を相手に、学生VISAのオンライン検索とその料金の支払いをめぐって、妥協点の見えない押し問答を続けていた。

問答がどうしようもない袋小路にはまっているのを否応なく全員が感じていたころ、突然、ずーっとそれまで黙っていた日本人シンゴが立ちあがってこう叫んだ。

「待ってくれ。僕は、僕はパスポートを持っている!!」

保安官さん、僕らの残り三人は全員、無言で振り返った。

そこで、シンゴは赤い日本人パスポートを差し出しながら言った。

「これで僕を通してくれ。それで僕がいったんサンディエゴに行って、みんなが必要なキャッシュを引き出してもう一回ここに帰ってくる。それでいいだろ!!」

白人保安官さんが少しほっとしたように言った。

「もちろん、オーケーだ。残りの3人はこの部屋に留まっていること。」

まさに救世主の登場だった。

こうしてシンゴは僕らの運命(?)を背負って、レンタカーのビューイックを運転してUS再入国していった。

残りの僕らは国境保安官事務所の一室で、あまり会話もしないまま、アメリカ・メキシコ国境から見える見事な赤い夕日を無力に眺めながら、約3時間ひたすらシンゴの帰りを待ったのだった。

夕日がほとんど沈みきった頃、シンゴが帰ってきた。

「みんな、お待たせ。」

学生visaの検索確認は5分もかからず終了し、あっさり全員がUS入国が認められた。

国境保安官事務所を離れる時に、あの白人保安官さんは僕らを呼びとめて諭すようにこういった。

「いいかい、君たち。アジアにはこういうことがないのかもしれないから言っておく。

 国の外に出る時には必ずパスポートが必要なんだ。これからはこのことをよ~く覚えておいてくれたまえ。」





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2008/10/17

国境保安官事務所で八方塞がる

僕たち4人(タイ人アマンパ、韓国人ミスター・パク、日本人シンゴと僕)は、パスポートがないため、メキシコ・ティファナからカリフォルニアに入国する際に保安官につかまり、国境保安官事務所とでもいうべき白い建物に移された。

その白人の保安官はなかなか落ち着いていた。

「さて、パスポートはないのか?」

「ないです」

「パスポートがないと通すわけにはいかない」

ここで、タイ人アマンパが、大学のIDカードを出して見せながらさけんだ。

「見てくれ、僕たちはアメリカの大学の学生だ。通してくれ!!」

続いて、ミスター・パクも続いた。

「見てくれ。僕も大学IDを持っている。ちゃんと学生ビザもとってアメリカに住んでいるんだ!!」

すると保安官は、シンゴと僕の学生IDも順番に確認していこう言った。

「なるほど。学生visaの交付を受けて合衆国に滞在していることであれば、学生IDを使ってここの端末で学生VISAの状況を確認することは可能だ。」

「やったー!!」

「ただし、学生VISAの確認手続きには一人当たり70ドルのチャージがかかる。

 大学IDを使って検索してやるから、一人70ドルずつ出してくれ。」

さっきメキシコ警官にカツアゲされたせいで、そんなキャッシュはないのは全員よくわかっていた。そこで僕は聞いてみた。

「カードは使えますか?」

「カードは使えない。キャッシュのみだ」

大学IDが効いているのか、言葉とは裏腹にこの保安官さんからは、僕たちの状況にある程度理解と同情をした上で、でも守るべきルールを守っているように感じられた。

今度は韓国人ミスター・パクがチャレンジした。

「通してくれたら、後で金を下ろしてもってくるけどどうだ? 今はもってないけどATMがあれば払える」

「だめだ、確認できないまま先に通すことはできない」

今度はアマンパが懇願した。

「ティファナの町にはATMはなかったんだ。だから、ティファナに戻っても70ドル出してこられない」

「とにかく、この場でUSドルで、70ドルのキャッシュがないとVISAの確認をすることはできない。」

「・・・・」

ここで金欠のために八方塞がりか・・・。

さっさのメキシコ警官のカツアゲがこんなところで祟ってくるとは・・・。


つづく
(次回、奇跡の国境突破)




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2008/10/16

パスポートなく国境保安官につかまる

僕たち4人(タイ人アマンパ、韓国人ミスター・パク、日本人シンゴと僕)は、パスポート無いままカリフォルニアからメキシコ国境の町・ティファナに入ってしまい、しかも現地警官になけなし現金をカツアゲされてしまっていた。

よく考えると、よく考えなくてもかなりやばい状況である。しかもこれから夕方になってくる。

僕にはパスポートがないままアメリカがメキシコからやってくる外国人を入国させるとは思えなかった。どうなるのだろう。パスポートの再発行にはどうにも日本大使館・領事館に行く必要があるがそんなものはティファナにはないに決まっている。

つまり、かなり遠いメキシコシティーの方に行く必要があるが、このレンタカーはどうすればいいのだろう。違う場所に行くたびに白バイが現れてカツアゲされてしまってはたまらないし、だいたいもうキャッシュはそんなにない。

とにかく、来た方角の方に運転し、再びハイウェイに上がるとすぐに

 "United State"

の看板が表示されてきた。

このまま来たときと同じように、通過できてしまうのか? とも思えたが、そうはなってはいなかった。

前方には、高速道路の料金所みたいな白壁にブルーの屋根の検問ゲートが20レーンほども並んでおり、それぞれに5台くらいずつ検問ゲートに行列ができていた。そのうちの一つに並ぶ。

さすがのアマンパ、ミスターパクも一言もなく黙っている。


さて順番がきて、車をゲートまで進めた。いかにもアメリカ人という感じの白人保安官が担当だ。

「ハロー、まずトランクを開けてくれ」

僕は黙って、レバーを引いた。トランクには僕らのカバンが入っているはずだ。

「荷物を出していいかな」

「はい」

「後部座席の人、降りてくれるかな」

「はい」

国境ゲートの保安官殿は、慣れたようすで後部座席をチェックし、次に運転席の僕に向ってごくごく気軽に話しかけてきた。

「じゃあ、全員のパスポートを見せてくれるかな?」

「パスポートないです」

「え、パスポートがない!?」

すると保安官殿は、車の後ろに回って、

"Gate closed"

と書かれた黄色と黒の表示を引き出して、僕らの後ろに並んでいた車に他のゲートに並びなおすように合図した。

そして、僕らの車に戻ってきてこういった。

「じゃあ、みんな車から降りて、あっちの建物に行ってくれるかな?」

こうして僕たち4人は国境保安官殿につれられて、『あっちの建物』に入ったのだった。

つづく
(次回 国境保安官事務所で八方塞がる)



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2008/10/15

ティファナで警官にカツアゲされる

僕たち(タイ人アマンパ、韓国人ミスター・パク、日本人シンゴと僕の4人)は意図しないまま、パスポートもないのに、レンタカーを運転してカリフォルニアからメキシコ国境の町・ティファナに入ってしまっていた。

「ティファナに来ちゃったね」

前向きなアマンパと、ミスター・パクはすでに気分を切り替えていた。

「よし、せっかく来ちゃったんだから見物していこうぜ」

まあ、確かに来てしまったものはどうしようもないし、戻るにしても戻り道もよくわからない。

戻り道も探しながらティファナの町をぐるぐるしていると町の中心らしい公園があった。その公園には、ストリートベンダーがいたり子供をたくさんつれたお母さんたちがみえた。

そして、公園に沿って角を曲がったそのときだった。

後ろから

「ひゅーん、ひゅーん」

というサイレンがして、白バイが運転席の僕の横に現れて、が何か言っているので、一応、公園に沿って停止して窓をあけた。

「ハロー!! 君たちはさっきルールに違反してラインをクロスした。」

「は?」

「ラインクロスの違反で、罰金は70ドルだ」

ありえない話だ。そもそもほとんど車通りもないし、今曲がった角には信号さえない。

さっそく、後部座席からアマンパがかん高い声をあげた。

「ラインクロスなんかやってない!!」

ミスター・パクを発言した。

「いったいどこにラインがあるというんだ?」

これに対する白バイ巡査殿のコメントは驚くべきものだった。

「きみたち、これはアメリカのレンタカーだね。アメリカのレンタカーは約款に国境を超えてはいけないっていうルールが書いてある。これがバレたら、きみたちはレンタカー会社から多大な罰金を請求されることになるだろう。」

「・・・・・」

白バイ巡査殿は、いかにも慣れた感じでこう続けた。

「さて、君たちはラインクロスの違反で、罰金70ドルだ」

僕はこう答えた。

「・・・・僕はそんなに沢山キャッシュをもってないよ」

「お友達が3人も乗っているじゃないか?」

かくて僕たちは、それぞれ20ドル札を一枚ずつ出し合い「罰金」を支払った。

すると、巡査殿はこういってさわやかに白バイで走り去っていった。

「よろしい。それじゃあ、よいご旅行を!!」

かくて僕たちは、パスポートがないままメキシコに入った上、なけなしの現金までこともあろうに現地警察にカツアゲされてしまったのだった。

つづく
(次回は、緊迫の「パスポートなく国境保安官につかまる」の巻)



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2008/10/14

パスポート無く国境を越えてメキシコに入ってしまう

朝、2人部屋モーテル4人でチェックアウトし、僕たち(タイ人アマンパ、韓国人ミスター・パク、日本人シンゴと僕の4人)はレンタカーを南に向って走らせた。

ロングビーチで、豪華客船クイーン・メリーを見学して、ヨットの並ぶマリーナの前にあるメキシカン・レストランで春巻きのようなシーフード・エンチャラダを食って一泊。(もちろん、例によってモーテル2人部屋に4人宿泊。)

翌日、さらに南に走って、サン・ディエゴに。センター・シティーを一周してストリート・ベンダーのタコスを食った。明確に道行く人々の言語は、英語よりスペイン語の方が多くなってきた。

やってきたハイウェイをそのまま南に進んでいると、車の左右には、ヤシの木が並び、庭先にプールがある優雅な家々がつらなっている。

すごいねぇ~と運転をしていたそのとき、前方に緑の行き先掲示板が見えてきた。

緑に白字で、大きく

 "Mexico"

と書いてある。

「どうする?」

「まあ、パスポートもないからどうせ入れないけど、国境でも見てくるか?」

とまあ、そういうことになった。日本人シンゴだけは黙ったままだった。

その後、もう1、2回

 "Mexico"

という表示が出てきたが、こっちは国境を目指しているでそのまま直進。

が、そのまま運転していると、急にウソのようにあたりの景色が変わってしまった。

さっきまでの芝生にヤシの木とプールの邸宅がなくなり、あたりは赤茶けた乾燥したなにもない大地が左右に広がっている。

「ぇえぇ!?」

僕は国境を越えてしまって、別の国に入ってしまったのを本能的に感じていたが、理性はまだ『検問も何も通過してないし・・・』とも思っていた。

しかし、そのまま道なりにハイウェイからつながる高速出口のような下りの右カープをまがり終わると、絶対アメリカではない小さな町がそこにあった。

赤茶けた土の色、人々の服装、道路と看板・・・信じられないくらい何もかもがさっきまでとは違っていた。メキシコ国境の町、ティファナだった。

僕はパスポートを持たないまま、アメリカからメキシコに入ってしまったというとんでもない現実にどうしていいのかよくわからないまま、ティファナの町を運転していた。




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2008/10/13

リトル・トーキョーで駐車違反でつかまる

翌朝、僕たち(タイ人アマンパ、韓国人ミスター・パク、日本人シンゴと僕の4人)は早速ロスアンゼルス見物を始めることにした。

アマンパと僕は、ベットではなくて床に寝たので、どうも背中が痛い。

今は多少増えたらしいが、当時、ロスアンゼルスには地下鉄が1本しかなかった。町の大きさを考えれば、電車なしといっていい、とんでもない車の町である。

シンゴとミスター・パクの希望により地図を見ながらビバリー・ヒルズへ。ヤシの並ぶ並木道の左右に豪邸がならんでいた。ついで、ハリウッドへ。夕食は、タイ人アマンパの案内でタイレストランへ。

「トムっていうのは、タイ語でスープを意味するんだ」

なんていう説明を受けながら、トムヤムクンを食べた。

さて、午後からはリトル・トーキョーへ。これは僕の希望だった。

リトル・トーキョーに着き、運転していたシンゴが言った。

「どこに止めようか? そこに駐車場あるけど」

アマンパがいう。

「金がかかるから、その辺に止めとこう」

ミスター・パクもいった。

「どうせそんなに時間がかからないだろう」

確かにその通りに思えた。どう考えてもリトル・トーキョーは大きなところではない。
乗ってきた白のビューイックを路駐して、僕たち4人はに出かけた。

僕たち4人の誰もがショッピングに興味がなかったことと、また名前に反して、リトル・トーキョーには日本関係の店などはほとんど見当たらなかったのもあって、僕らはリトルトーキョーのシンボルである火の見櫓のあたりを一周して、予定通り20分ほどして車のところに帰ってきた。

と、われわれビューイックの横には警官がいて、なにやら書類を書いているではないか。

もっと近くまで、戻ってくるとその白人警官が気づいて話しかけてきた。

「これはあなたの車ですか?」

「はい」

「ここは駐車禁止ゾーンあたります。残念ながらあなたは駐車違反です。」

さっそく、アマンパがチャレンジした。

「でも、たった15分だよ」

「すみませんが、この場所では5分以上の駐車が駐車違反になります。これをどうぞ」

そういって、警官は縦長の違反用紙をワイパーからはずして僕に渡してきた。

「罰金は30ドルです。70日以内に支払ってください」

僕の手元に用紙を残して、警官は白バイにまたがって手を振りながらこう言って去って行った。

「どうぞよいご旅行を!!」

用紙を読むと、支払わない場合は車体番号から該当者を特定しますと書いてある。レンタカー契約は僕の名前でしているので、放置すれば僕の寮まで追いかけられるのだろう。

罰金30ドルは、4人で負担することにして僕は3人から金を預かり後日、小切手で支払った。




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2008/10/12

サービス停止しても契約解除しないTV5MONDE

インターネット上でフランス語TVを配信してくれているTV5MONDEのサービスが変更された。

TV5MONDE

まあ、インターネットだし、こういう変更はよくあることだ。

月額料金が500円だったのが、月額1000円程度となる。

サービス内容の変更を理由に料金を大幅に引き上げること、これもまあ、よくあることだ。

しかし、疑問に思うことがある。

僕は旧サービスを毎月支払う月額コースに入っていた。自動継続の契約といっていい。

TV5MONDEからはサービス変更のメールが配信されてきたが、その一部はこんなだ。

「旧サービスは、11月1日以降なくなりますので  (中略) 二重払いにならないよう、新サービスをお申し込みなさる前に、旧サービスを解約して下さい。」

TV5MONDEは、旧サービスを停止するにもかかわらず、旧サービス契約者が契約解除しない限り定額料金を取り続ける、というのか?

フランスには自動継続を取りやめる停止条件を約款に含めておき、会社側で一斉に契約解除するような仕組みはないのだろうか?

フランスには「理屈付きあまのじゃく」が多数住んでいると思っているのだが、こんなとき「理屈付きあまのじゃく」たちはどうするのだろうか?


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2008/10/11

モーテルの2人部屋に4人泊まる

ある夏休みの前に、タイ人アマンパの強力な働きによって、韓国人ミスター・パク、日本人シンゴと僕の4人が集められ、アマンパが事前に用意したロス往復の飛行機予約はさばかれたのだった。

  (ここまでの経緯→ 知らないうちに飛行機予約してきたタイ人)

さて、この4人で一緒に留学寮を出発しロスに到着したが、実はどこに何をしに行くのか何も決まっていない。さっそく空港で4人で相談を始めた。

まず、言いだしっぺのタイ人アマンパが言った。

「やっぱり、ユニバーサル・スタジオにいかなきゃ。」

日本人シンゴはこう言った。

「当然、ハリウッドでしょ」

やや年長でミスターをつけて呼ばれているミスター・パクは

「まずは、ロスのダウンタウンだ」

うーん、全然かみ合わない上に、とんでもない我の強いやつらだと再認識したが、いつまでも笑っているわけにもいかない。

僕はこういった。

「もう夕方だし、どこか宿に入ってゆっくり相談しようよ」

空港のハーツ("Hertz")で国際免許を使ってレンタカーを借りた。車種は日本ではあまり見ないGMのビューイック("Buick")。運転はシンゴと僕の二人で交代である。

適当なモーテルがあったので、車を止めてフロントに4人で出かけると、フロントには、髪の毛をぴったり固めたすました東洋系の7/3分けの男がいた。

「ハロー、部屋あいてますか?」

「空いている」

「1泊いくらですか?」

「4人だからこの部屋になる。XXドルだ」

みながokして、部屋に入ろうと思ったそのとき、アマンパが叫んだ。

「それは高すぎる!!」

「他に4人の部屋はないが・・・」

「もっと安い部屋はないのか?」

「ない」

「割引してくれ!!」

「ここでの値段は決まっている、割引はできない」

言い出したら聞かないアマンパなのがわかっているから、僕ら残り3人は黙ったままだ。

「じゃあ、2人部屋を用意してくれ。そこに4人入って寝る。それならいいだろ」

「部屋の定員より多い人数を入れることは州の法律に反する。それはできない。」

「そんなの黙ってればわからないだろ」

「私はオーナーではないので、そういうことは決定できない」

「じゃあ、オーナーを出してくれ」

「オーナーは留守だ。今日は帰ってこない」

僕はなんとなく確信した。この落ち着いた対応、こいつ自身がオーナーに違いないと。

結局、アマンパのがんばりは通用せず、このモーテルには入れてもらえなかった。

でも、アマンパらしいのはここからだ。

このモーテルをあきらめて出てくると、アマンパがこう提案した。

「よし、次のモーテルを探そう。

 今度は、駐車場に止めた後で、2人は車に残って、2人だけフロントに行くんだ。

 そうして2人部屋を借りて、後で残り2人がこっそり部屋に入ればいい。」


この方法は全く問題なくうまく行った。

だいたいアメリカのモーテルなんて、広いし、フロントと部屋は離れているから、キーさえもらってしまえば、残り2人はこそこそする必要さえなかったのだった。

かくて、この旅行中、僕らは毎日同じ手口で2人部屋に4人で泊まり続けたのだった。

ベットは交代でね。




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2008/10/10

アナグマみたいに出てこないフランス人

フランス人外資エクスパットのマルク。
オペレーショナルな理由で仕事が滞っているので、関係者をまわってやることを再確認してほしいのだが、
フロアの隅っこにある自分のオフィスに閉じこもって出てこない。

マルクの下にいて状況をよく理解しているサイトウさんに

「マルクのやつ、なんとかしてよ」

と頼んでみたら、

「絶対、無理。こうなったら最後、マルクはアナグマみたいに部屋から出てこないんだ。」


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2008/10/09

すべてはオイルのため

留学寮にいたころ、あるチェコ人と会話をすることがあった。

チェコ人が言った。

「アメリカは、どの政治家が何のスピーチをしようと、結局、海外派兵については、オイルのことしか考えていない。どのスピーチのコメントもみんなインチキだ。」

「まあ、そこまで言い切らなくとも」

「やつらは、オイルが絡むときだけ、正義のような理由をつけてそうするんだ。」

「・・・・」

「アメリカは、『プラハの春』のときには来てくれなかった・・・」


これって、特に東欧人の間ではかなり広範囲に共有されている認識のような気がしてならない。


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2008/10/08

Piss on Iceの対価

インフォーマルな英語表現に "Piss on Ice"という表現がある。大変にお金持ちであることをあらわす、とされる。

一時、僕はフランス料理店でウェイターのバイトをしていたことがあるが、店の接客準備として似たようなことをやったことがある。開店準備中に、トイレの手洗いの流しに飲料用の製氷マシーンから大量の氷を取り出して、流しのタブが一杯になるまで氷をぶち込むのである。


こうすると確かに流しがきれいに見える。まあ、これはある意味、あたりまえで使用者は氷しか見えないから多少掃除が行き届いていないても氷のキラキラした光の反射に隠れてしまうのだ。

しかし、この状態は長く続かないのだった。

室内に放置された氷はダラダラと解けて流れてしまい、1時間も過ぎるとだらしなくなりルックスもイマイチになる。

だから、美しい"Piss on Ice"状態を維持するには1時間に一回くらい人手で氷を足してやる必要があるのだ。確かに金持ちでないとできないなぁ・・・。

と思っていたら、先日訪れたあるレストランでは氷に替わりに、きれいな小石でタブを埋め、似たような効果を出していた。これって賢いかも。。。


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2008/10/07

韓国女性に見た男性優位

留学寮にいた韓国人女性Myraはとても気の強そうなキャリア志向の女性だった。

あるときに彼女とたまたまお昼を一緒に食べることにしたのだが、彼女にはどこか行きたいところがあるのではと思ったので、行き先を決めずに黙って待っていたら、彼女も特に何もいわず立ったままだった。

しょうがないので、

「どこか行きたいところがあるんだったら、そこに行こうよ」

というと、彼女はかなり困ったような顔をしてこういった。

「だってそういうのは、男の人が決めるのだと・・・・。」

「ふーん。キミみたいな人がそういう風に考えているのは思わなかった。」

すると彼女はますます照れたような顔をして、ポツンとこういった。

「そう言われるのもわかるけど、でも、そういうのに慣れているから・・・。」

なにか、彼女からは理性と教育で「男女平等」を信仰しているにもかかわらず、しかし日常的にそうではない習慣があり、そのこと自体を彼女自身が深く恥しく、困惑しているように感じられたのだった。


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2008/10/06

日本の銀行は追いつけるのか?

僕がアメリカ東部に留学していた十数年前、かの地ではすでに以下のような銀行サービスが実現されていた。
 1.24時間 ATM
 2.コンビニ店内のATM
 3.口座の維持手数料が無料となる最低金額に設定
  (一定残高に達しないと何もしなくとも毎月、口座維持のための手数料を引かれる)

古い話というなかれ。確かにあれから10年以上が経過した。
しか~し、この間に日本の都市銀行が達成したのは2番のコンビニ店内のATMだけじゃないか。

 (特殊な他方銀行のことは知りません。。。)

なんでなんだ?
先日、うちのオヤジが使いもしない銀行の通帳を整理しているのを見て聞いてみた。

「古そうな通帳だね。使っているの?」

「一度も使ったことない」

「いくら入っているの?」

(通帳を開いて見る)

「最初に100円入れてそのままだ」

「なんでそんな使いもしない銀行の口座を持っているだよ!?」

「その銀行のやつが毎日やって来て、使わなくても・残高がなくてもいいから、とにかく通帳作ってくれって、手をついて頼むからしかたなく作ってやったんだよ。しょうがないだろ!!」

なるほど、 「3.口座の維持手数料が無料となる最低金額に設定」 を実行すると、

うちのオヤジみたいなやつらにうらみをかうことになるわけだ。

アメリカの銀行サービスに追いつくのは金輪際、無理な気がしてきた・・・。


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2008/10/05

韓国人激怒「炊飯器ペッパー事件」

留学寮にいたあるとき韓国人ジュンキュが、廊下の向こうからただならぬ雰囲気でやってきた。

一見してかなり怒っている様子だ。

「あいつだ、あいつがやりやがった!! 絶対にゆるさん!!」

「どしたの?」

「あの野郎、オレのメシにペッパーぶちまけやがった。こっちに来て見てくれ」

共用キッチンに行き、白いシンプルな炊飯器に近づいて、ジュンキュは、フタを開いてみせた。

炊けた御飯の表面に、粉ペッパーが黒くブチブチと広がっていた。

ペッパーの量はひとビン全部くらいか。確かにこれではこのご飯はとても食べられない。

キッチンのゴミ箱には、空になったペッパーのビンが捨てられていた。

こんなことをやるのはご飯を食べない文化圏の人かな、とは思う。それより何より、やり方が陰湿だ。

「あの最近やってきたベルギー人に間違いない」

「マルセルのことか?」

「あいつはいつも俺達東洋人をバカにしてるんだ」

「・・・・・、マルセルがやってるのを見たのか?」

「昨日の夕方まではOKだった。あいつは、いつも夜酔って帰ってくるだろ。夜中に酒に酔って、俺達をバカにしてやったに違いない」

マルセルが夜中に"Nopy Nopy !!"と意味不明な言葉を叫びながら、
酔って帰っているのは事実だった。

結局、この事件は、真相がわからないまま今に至る。

しかし、ほとんど東洋人としか話をしない傾向のあるジュンキュと、あまり同じスイート〔10部屋+共用スペース〕の住人とコミュニケーションしないマルセルとが、ギスギスしていたと思うのは二人それぞれの偏見か、それとも僕の思い込みか・・・・?


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2008/10/04

ブラジャーをもらえる条件

ベルギー人 外資エクスパットのオリビエ、とあるパーティでこんなスピーチをした。

「わたしの夫人は、このたび某有名ブランドXXXでブラジャー関連の仕事を担当することになりました。

だから、この中の女性達で、サンプルのほしい方は私まで連絡してくれれば、いつでもお渡しします。」


おそらくオリビエの予定通り、女性社員から歓喜の声が出た。

「しか~し、サンプルを送るためには、私は皆さんからそれぞれサイズを教えてもらわなければなりませ~ん。」

今度は、「エェー」の声。

まぁ、これがオリビエ一流の予定されたウイットで、結局、誰もサンプルを要求することはないのだろう。

どっとはらい。


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2008/10/03

白人女性に偽名で言い寄るベトナム人

あるとき、たまたま日本人ヨシコと留学寮の近くを歩いていると、向こうから白人美人がやってきた。

白人美人はヨシコと知り合いらしく、ヨシコに向ってハーイとあいさつした。

そのあとそのまま通り過ぎると思いきや、白人美人はいきなり、僕に向かって

「いいかげんにやめてくれる!!」

と叫んで行ってしまった。

僕は彼女が誰だか知らないのに、なんでいったい・・・・???。ヨシコに聞いてみる。

「誰、今の?」

「ソフィー。留学寮のスイートが一緒なの。だから知り合い。」

「で、何、今のは? 何で知らないソフィーに怒られるの?」

「さぁ!? あんた、何かやったんじゃないの? ハッハハハ」


さて、そんなことがあった数日後のこと。

ヨシコとフードコードでお昼を一緒に食べていると、ヨシコはソフィーの話をし始めた。

「この前、ソフィーに怒られたでしょ。」

「うん、あれね。」

「ちょっと思い当たることがあって。最近、スイートでよくソフィー宛の電話を取り次ぐのよ。」

  (スイートの電話取り次ぎについての状況は スイートについて )

「んで?」

「ブライトっていう名前の男から、ソフィーに電話がかかってるんだけど、ソフィーは嫌がってるの」

「なんで、それが僕に関係あんの?」

「電話の声しかわからないけど、ブライトってね、あんまり英語がうまくないのよ。」

こういうときのヨシコはときどきトンでもなくするどいことがある。

「何がいいたいわけ?」

「・・・もし、ブライトがアジア人で、あんたに似たような男だったら・・・」

「日本人がソフィーにしつこく電話をしてるのを、ソフィーが僕と勘違いして怒ってたってこと?」

「日本人じゃなくても、ソフィーから見たらアジア人なんてみんな同じ顔に見えるんじゃない?」

「なるほど、そうかもね」

それを聞いているのかいないのか、ヨシコは天井を見つめながら集中していた。

「わかった!! あいつよ、ミンよ!!」

「は?」

「ベトナム人のミンっているじゃない、あいつよ絶対!!」

「確かにアジア人で背格好は似たようなものだけど、なんでミンなの? 」

「ミンってさ、ベトナム人だけどホントは華僑なんじゃない」

「うん、それで・???・・・話がよくみえないんだけど・・・」

「ミンの姓の漢字は、明るいの『明』で『ミン』なのよ。

で、だから『ブライト』って名乗っているの。」


「・・・・うーん・・・」

僕にはあんまり納得もしなかったが、なぜかヨシコは自分の推理に納得してしまっていた。


その日の夕方、たまたま留学寮の地下にいくと、ちょうどそのベトナム人ミンが卓球をしていた。

僕の頭の中はもちろん・・・。声を掛けてみた。

「ハーイ、ミン!?」

「ハーイ元気?」

「お前、最近、新しい名前持ってるんだって、なぁ・・・ブライト」

落ち着いていたミンの表情が驚愕で豹変してゆがみ、ヨシコの推理が正しいことを物語っていた。

が、次のミンの行動は早かった。ミンはさっと僕の背中に手をまわして、部屋の隅につれていった。

「な、な、な、なんでお前、それを・・・・」


もちろんすぐに、ヨシコにその話をしたが、ヨシコは僕が語るまでもなく確信していた。

すごいカンとしかいいようがない。

「ん、ちょっと待て。ってことは、僕はソフィーに人違いで怒られたってこと!?」

「そうよ。最初っから そう言ってるじゃない」

「くっそー、ソフィーめ!!」

「アーハハハハハ」

このときのヨシコの笑い声はいつまでも僕の耳の中に残って消えない。


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2008/10/02

アジア人と"You can"文

以前からアジア人の英語の使い方で一つ気になっていることがある。

アジア人は比較的

"You can ........."

というフレーズを多様するような気がするのだ。もちろん、欧米人が使わないとは言わない。でも、何かが違うような気がする。

で、アジア人が"You can"を使うとき

・欧米人なら、提案したり、何かを勧めたりする場合も東洋人は"You can"を使う。

つまり、欧米人なら、"You'd better...." とか、"I think you should..." という場面において、東洋人は、"You can....."というように、一歩引いたようなコメントをする。

なんでなんだろ。

僕個人の観察としては、日本人やタイ人も含めた広範なアジア出身者共通の現象のような気がするので、例えば中国語の「可以」(="can")にそういう使い方がある、といった理由ではないと思うのだが・・・・。


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2008/10/01

会社に傘を6本ため込んだ蘭州中国人

あるとき中国・蘭州出身のウェンさんとオフィスからランチに出かけると、途中で雨が降ってきた。

そこで、ウェンさんがこう言った。

「日本は雨がよく降るねぇ」

「うん。今日は天気予報見てきた?」

「見ない。天気予報は見たことない。」

「えっ、なんで?」

「昔からの習慣。天気予報を見る習慣が身に付かないんだ」

「蘭州には雨は降らないの?」

「降らないわけじゃないけど、オフィスから出ようとしたら雨が降ってきた、なんていうシチュエーションはほとんど確率が低すぎてありえない。
 傘を持たない生活が染みついてるから、雨が降るたびにコンビニで傘買ってるよ。おかげで会社に傘が6本もたまっちゃった。」

「持って帰んなよ」

「そう。それが正しいんだけど、帰るときは傘のことは忘れちゃうんだ。」

「ありゃりゃ。でも、また、貸してね」

「今日は6本持って帰るぞ~!!」


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