2010/08/28

青いターバンのシーク教徒に丸め込まれる

リクシャの運転手が指さす先の、"Travel Agency"と書いてある商店街の中の小さな店のドアを押して入ると、中はやっぱり旅行代理店で、横長の白いカウンターがあり、その手前に客用の椅子がいくつかならんでいた。

そういう意味では、あやしいところはない。むしろ予想通りだった。

そして、カウンターの後ろには青いターバンをぐるぐる頭に巻いた髭面のがっしりとした男が落ち着いてすわっている。

ターバンしているから、きっとシーク教徒だ。

「どうぞ、おかけください。」

頭の良い、話のできる雰囲気を感じた。とりあえず、示された椅子に座る。

「こんにちは。ワタシは、"シン"といいます。」

「はい。こんにちは。」

実はこの会話にはほとんど意味はない。

名前による差別をなくしていく考え方から、シーク教徒の男性は全員"シン"という名前なのだ。

 ご興味のある方は・・・"シク教の教えと文化"保坂 俊司 をお勧めします。

  wikipedia シク教

「今はインド全土でホーリー(Holi)というお祭りの最中です。

 駅に行っても、列車に乗るためのチケットを買うことはまずできないでしょう?」


「お祭り? 今が?」

「はい。そうです。

 とても多くの人が故郷に帰ったりするのでチケットはどこも売り切れです。」


(日本でいう年末年始みたいな感じか?・・・)

リクシャの運転手の替わりにクレームするつもりで入ってきたはずだったが、こうして会話をするうちに、いつの間にかシーク教徒"シン"さんに丸めこまれ、結局、彼の手配する運転手と自動車で旅行することにしたのだった。

でもこの時、彼の説明したことはおそらく正しかったと思う。

このあとインドのお祭り"ホーリー"の、外国人をも容赦しない『ものすごい迫力』を思い知ることになる・・・。

つづく


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2010/08/21

ジャイプール・ゾウ使いのピッケル

インド・ジャイプールのアンベール城にはゾウがいた。

金さえ払えば、ゾウの輿に乗って坂道を登ってこられる。こんな感じに。


ゾウの背中に載っているのは輿だけではない。輿の前にはゾウ使いがまたがっている。

いったいゾウ使いはどのようにゾウに指図をしているのか?

と思ってみると、ゾウ使いは手に先のとがったピッケルのような金属の棒を持っている。

ゾウ使いはゾウの首にまたがって、ピッケルの先をゾウの首のあたりに刺さるようににひっかけ、行きたい方向に頭を引っ張ることで、ゾウを『操縦』しているのだった。


おつかれさま。

ゆっくり水浴びしてくれ・・・。



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2010/08/18

豆腐であって豆腐でないもの

以前にこんなことがあった。

中国人は「ドクダミ茶」をお茶とは思わない

中国人は植物としての「茶」以外の材料を使って、お茶のようなドリンクをつくっても、それに『なになに茶』という名前はつけたくないらしい。

『おおーっ、さすが中国人は頭がいい、理屈が通っている』

と思っていたのだが、そうでもないらしい例を最近思いついた。

それは、豆腐であって豆腐でないもの、『杏仁豆腐』である。

次に中国人におなじことを言われたら、言い返してみよう。以下練習。

「日本人が『ドクダミ茶』とかいうときの『茶』という漢字の使い方はおかしい。

 『茶』っていうからには、お茶という特定の植物の葉を使っているものでないと

 納得できない。」

「うーん、なるほど。

 じゃあ中国人は豆なんかぜんぜん使ってないのに、

 なんで『杏仁豆腐』って、言うのかな?」


「・・・・・」

「日本には『高野豆腐』っていうのがあるけど、これは豆を使ってるんだよね。」

さてさて、こんな会話をする機会があるのかしれないが、いつか聞いてみたい。


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2010/08/07

ムスリムのシーフード制限に対する華人の質問

あるときムスリムLと、華人Wと一緒にランチに行くことになった。

メニューにどうしても制限がでるので、ムスリムLに聞くと、肉はハラールがあるので食べられないが、魚なら大丈夫だという。

さて、レストランで食事をしながらムスリムLの食事制限の内容をもう少し確認することにした。

「魚は大丈夫なんだよね。」

「うん、魚は食べられる。スシも好き。」

「なんだ。寿司屋はオーケーね。・・・ところで、エビは食べられるの?」

「エビは大丈夫。」

すると、横から何でも食う華人Wが入ってきた。

「こいつら、エビはいいけど、カニはダメなんだよな。」

「なんで?」

「海と陸地を行ったり来たりするやつはダメなんだ。」

するとゆっくり確認するようにムスリムLが続けた。

「そうね。・・・カニは種類によるわね。」

とはいえ、なんだかあんまりはっきりしない感じである。

すると、華人Wが今度は質問をしてきた。

「日本の肉はちゃんとお祈りしてハラールになるような手順で捌いてないからダメなんだろ。

 じゃあ、魚はなんで、お祈りして捌かなくてもオーケーなんだ?


「・・・・」

「つまりだな、魚をさばくときには、お祈りなしに

 頭から切ろうが、尻尾から切ろうが、、腹から切り裂こうが

 ぜんぜん問題ないってことだろ?

 どういうことなんだ?」


全くもって華人らしいストレートな質問。遠慮のない言い方にびっくりしたが、内容はもっともだ。

この話どうもよくすっきりしないままなのだが、こんな説明を発見した。

どうやら個人と地域でかなり差があるらしい。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%85%E7%9C%9F%E6%96%99%E7%90%86#.E4.B8.AD.E5.9B.BD.E3.83.A0.E3.82.B9.E3.83.AA.E3.83.A0.E3.81.AE.E9.A3.9F.E4.BA.8B.E3.81.AE.E7.89.B9.E5.BE.B4


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2010/07/24

That's "乙女チック"

あるとき、マレーシアから華人Hがやってきて数日間、英語でシステム研修の講師をやってくれることになった。

研修二日目が始まろうとしたとき、一緒に研修を受けていた日本人Iさんがこう話しかけてきた。

「Hさんの英語って、かなりなまってますよね。」

「そうですね。東南アジア人って感じですね。」

「私、特にHさんが『処理が自動です』っていうときの英語が気になって、気になって・・・」

「なんでまた?」

「あの "Automatic"っていうときの英語がなまっているから、

 日本語の『女の子っぽい』っていう意味の

 『乙女チック』って聞こえてしまって、おかしくておかしくて・・・」


「ああ、あれね。良く出てくるね。

 『オトメ・チック!』ってやつ。」

「そう、それよ!!」

さて、マレーシア華人Hさんは、僕らがこんな会話をしているのを知るわけもなく研修二日目を始めた。

当然のことだが、ときどき間をあけて反応を確認してくる。

「なにか質問はありませんか?」

すると日本人Iさんが手を挙げて質問した。

「念のため確認ですが、こちらの処理はシステムが自動的にやってくれるんですね?」

「イエス、オトメ・チック!!」

必死でこみ上げる笑いをこらえながら、僕も質問した。

「では、こちらの処理は手作業ですか?」

「ノー、オトメ・チーク!!」

もう耐えられない。Iさんと僕は二人して大爆笑。

その後は研修中、Hさんは"Automatic"という語を一切使わなくなり(あたりまえか・・・)、その替わりに"Automated"という語を使って説明するようになってしまったのだった。

(なんだ、つまらないなぁ・・・)


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2010/07/17

ハッピー・ランチボックス!!

あるときビジターを迎えてワークショップをやっていたときのこと。

朝から始めた会議がそのまま続き、お昼近くになったので僕は、

「じゃあ、そろそろランチ・ブレイクにしましょう。」

といって、お昼休憩をとることにした。

普通は、ここでみんなそろって近くのレストランなどに案内することになるのだが、日本人Kが一人こういった。

「すみませんけど、私は家から弁当を持ってきているので、皆様かまわず行って下さい。」

すると、華人Hが女性らしく質問をした。

「弁当は、奥さんがつくってるの?」

「あ、はい。そうです。」

すると華人女性Hは急に大きな声を出して叫び始めた。

「ああー!!

アナタ、それはワタシタチのところで言う

『ハッピー・ランチボックス』 

じゃないのーっ!!」


横で聞いていた僕は日本語訳をつけて一人納得した。

(なるほど、日本でいうところの『愛妻弁当』ということね)

ところで華人Hがこんなに盛り上がっているのに、日本人Kは技術屋らしく、とても落ち着いて答えた。

「ハッピーっと言っても、昨日の残り物ばっかりなんですけどね。」

と言っても華人Hはおさまらない。

「そんなの関係ないわ!!

たとえ残り物にしても、アナタの奥さんは、箱につめる作業をしてくれてるじゃないの!!

ワタシなんか、旦那になにもしないで、こうして日本に来ているのにーっ!!」


忘れていた。確か華人Hは先月、結婚したんだっけ。。。


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2010/07/11

お前もクシャトリア; カースト図は間違っている?

インド人と話をしていると、ときどき

「お前もサムライ階級の出身か?」

とか、

「お前の階級はなんだ?」

などと聞かれることがある。

一定以上のやりとりが出てくると、階級を知らないと落ち着かないらしい。年長・年少が扱いが大きく異なる韓国人が、妙に年齢を聞きたがるのと同じようなものなのだろう。

もっとも、わざわざそういうことを聞いてくるインド人はたいてい自分のことについては、

「オレはクシャトリア(武人)だ!!」 

などと誇らしげにいうものだ。

実際、僕が今までにあったインド人にはもちろん、

『ワタシはシュードラである』

などと申告してくれた人は一度もいなかったし、わざわざ

『オレはヴァイシャ(平民)である』

と名乗った奴も一度も見たことがない。

なので、こうした身分にかかわる質問を受けた場合、僕はかならず

「もちろん、僕はサムライの出身だ!!」

と断言することにしている。

そうすると、相手は嬉々として教えてくれるのだ

「そうかぁ~、オレもクシャトリアなんだよ~!」

不思議なことにお互いに根拠を聞くこともない。

昔、カースト制度なるものを習ったときに、ピラミッド状の身分制度図を見せられたが、あの図はきっと間違っている。

現実には、身分が下がるほど人数が増えていくような、あんなピラミッド状態では絶対なく、もっと上に人が偏っているのが本当の姿なのだと思う。


サムライ階級の出身


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2010/07/03

ポテチ中に握手を求められて困りはてる

ビジターを迎えての終日会議が終わった夕方のこと。

僕は、会議室の片付けをしながら、テーブルの上に開けかけのポテトチップスを発見した。

そのまま捨てるのはもったいないので、底にまだ残っている細かいポテチの破片を右手を突っ込んで、つまんで食べていた

そこに昼間の会議に出ていたビジター、華人Wが部屋に入ってきた。

荷物を取りまとめて、引き上げるのに挨拶に来たのだ、とすぐに分かった。

華人Wは社交的な笑顔を浮かべながら、

「今日はいろいろどうもありがとう!!」

といいながら近寄ってきて握手のために、右手を差し出してきた。

が、僕の右手は、塩とポテチのカスがついたままだ・・・。

(うーんと、どうしよう・・・・)

とっさに僕は左手のポテチ袋をテーブルに置き、右手の指先を口先で舐めてしまった。

(あっ・・・さらにまずい)

彼の目の前で、指先を舐めた右手をそのまま差し出して、握手をするわけにもいかない・・・。

(うー・・・・・)

差し出された右手を前に、どうしようか困っている僕を見ると、

Wは手を左右入れ替えて、僕の開いている左手を、彼の左手で握ってきた。

(これは握手だ・・・)

ぎこちなく左手を握り返した僕を見て、Wはウインクしながらこう言った。

「左手で握手するのをいやがる民族もいるけど、キミは違うよね !」


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2010/06/27

"+ve" とか "-ve" って、なんだ?

華人Cとの間で仕事に関するe-mailの往復をさせていたときのこと。

ある日、僕は華人Cから、次のようなメールをうけとった。

(華人Cからのe-mail)

ケース1 (+ve)
これこれこういうことになる。

ケース2 (-ve)
こういうことになる。



華人Cの言いたいことはだいたいわかったので、わかったよ、という返信をしようと思ったのだが、

奇妙な省略語が気になった。

(+ve)

(-ve)


とはそれぞれ何だろう?

"ve"に当たるような省略語をいろいろと考えてみたが、思い当たるフシはない。

しかも、前についているプラスとマイナスはいったい何だろう?

結局、僕はこんなメールを返信した。

(僕から華人Cへのe-mail)

了解。だいたいわかった。

ところで、(+ve)、とか、(-ve)って、何の略?




すると、華人Cはこんな返事を返してきた。

(華人Cから僕へのe-mail)

早速の確認、ありがとう。

追伸
+ve =ポジディブ (Positive)
-ve = ネガティブ (Negative)



うーん・・・なるほど!!


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2010/06/20

身振りでレア・ステーキを注文して失敗する

あるときマドリッドのレストランに入り、食事をすることになった。

案内されて椅子に座ったところで、ふと、ここで英語を使ってしまうのは野暮のように思われた。

昔、妹がフランス南部の人と結婚した日本人の友人が、義理の弟との会話で英語で使うと『なに、気取ってんだよ』っていう雰囲気になる、と言っていたのを思い出したのだ。

きっと英語は仕事のときにやむを得ず使う、というものなのだろう。

とりあえず無言でメニューを受け取り、なんとなくステーキを頼むことに決定。

スペイン語はよく分からないので、ウェイターのスペイン人のお兄さんにはメニューを指差して注文したが、ふと頭の中に架空のスペイン男が出てきて勝手につぶやいた。

『まったくステーキを注文しておいて、焼き加減を指定しないなんて信じられないね』

そうなのだ。やはり食事はエンジョイしなくては・・・。

英語を使わずに身振りのみでミディアム・レアを指定できるだろうか?

(・・・・・)

僕は2秒考えて、『ミディアム・レア』を諦め、『レア』に挑戦することにした。

「あー・・・」

まず、意味不明な音を発してウェイターのにいちゃんの注意をひいて、アイコンタクト。

まず、右手で肉を挟んで、鉄板の上に置くフリをして

「ジュー・・・・ジュー・・・・・」

と2、3秒、肉を焼く擬音を口から発した。

若いウェイター氏は明らかに、僕が肉を焼くそぶりをしているのを理解しているようだ。

そして、今度は、その右手で肉をひっくり返すフリをしてまた、2、3秒肉を焼く音。

「ジュー・・・・ジュー・・・・・」

動作を切って、人差し指を左右に振りながら、

「ノン!!」

と重要な一言。

「オーケー・・・」

もちろん、これだけではウェイター氏には何が良いのかわからないはずだ。

僕は今度はすばやく一瞬、肉を焼く音をさせ、間髪いれずにひっくり返してまた短く焼く音。

「ジュ!! ジュ!!」

という感じにやった。さっきのよりも極端に焼く時間を短く!!

そして、身振りの終了とともに右手でオーケーサイン。

するとウェイター氏、今度はうなずきながら、確認するように同じことを僕に向けてやって見せた。

「ジュー・・・・ジュー・・・・・

 (ゆっくり、ひっくり返す)

 ジュー・・・・ジュー・・・・・

 ノン。」


 (僕はここでうなづいてみせる)

「ジュ、 (すばやくひっくり返す) ジュ!!」

どうやら完璧だ。僕はウェイター氏への念押しの一言を。

「ぐらしあす!!」

これで英語を使わずにレア・ステーキの注文を完了。うまくいっただろうか?

いろいろ想像しながら待っていると、やがて注文したステーキがやってきた。

焼き加減はどうだろうか?

ナイフとフォークで、約1センチの厚いステーキを切り、断面を開いて愕然とした。

断面はほとんど100%ピンク色!!

表裏のわずか紙一枚の薄さ分も火が通っていない!!


超ウルトラ・レアとでもいうべき、ほとんど牛肉のたたきのような状態だ。

きっとあのウェイター氏は、厨房に対して

「レア」

と伝えたのではなく、

「ジュ!! ジュ!!」

という身振りのみを伝えたのだ。

その結果、厨房のシェフはこれを無類の生肉好きの客が来たと解釈して、本当に

「ジュ!! ジュ!!」

という身振りの時間だけ、焼きを入れたに違いない。

こうしてその晩、僕は少しブラック・ペッパーの効いた、噛みごたえ満点のウルトラ・レア・ステーキを長時間にわたって十二分に堪能したのだった。

やっぱり食事はゆっくり楽しまないとね。



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2010/06/13

越前美人?

ある日のこと。雑談をしているとMさんが美人についての話を始めていた。

「日本海側って、美人が多いでしょ。」

そういえば彼女は福井出身なので、日本海側について語る資格があるといった感じだ。

「そうですね。」

「一県飛びに、美人の産地ってことになってますよ。

「?・・・」

「まず、北海道美人。」

「あ、はい。」

「それから一つ飛んで、秋田美人。」

「あっ!! そうですね。」

「一つ飛んで、新潟美人。」

「はい。」

「一つ飛んで、加賀美人。」

「石川でなくて加賀なんですね。」

「一つ飛んで、京都美人。」

「なるほど~」

すると、そこまでニコニコしていたMさんがギロっと目を光らせて言った。

「なるほど~、じゃないでしょう!!」

(彼女は福井出身なのだ・・・)

「あっ・・・すみません・・・個人は別の話ということで・・・」

でも、なんだか、ハメられたような気がしないでもない。

間を飛ばされている、青森、山形、富山、福井の美人の方々、一度お試しを。。。



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2010/06/06

お誕生日おめでとうの歌

ある日、しばらく滞在している華人WがムスリムのビジターLと一緒に帰る前に声をかけてきた。

「今日は特別な日なんだが、一緒に食事にいかないか?」

「特別?」

「そうなの、特別な日なの。私の誕生日!!」

とムスリムL。

そんなわけで、その他数人と一緒にレストランに行き、夕食を食べ始めた。

「ねえ、日本語で、ハッピー・バースデーの歌を歌ってよ。

「ハッピバースデー、トゥー、ユーって、やつか?」

「ダメダメ!! それは英語でしょ!!」

「日本語で、そんな歌あったかなぁ・・・」

すると華人Wがコメントした。

「例えば、ハッピー・バースデーの同じメロディーで、広東語バージョンとか、福建語バージョンとかあるよ。」

(ハッピー・バースデーの歌の日本語ねぇ・・・どこまで行っても全部カタカナだなぁ)

考え込んでいると誕生日本人のLが質問する。

「ハッピー・バースデーは、日本語でなんていうの?」

「お誕生日おめでとう」

「それそれ!! だから、それを歌ってよ!!

すると同席していたコンサルの日本人Hさんがひらめいたらしく、ハッピー・バースデーのメロディーで歌い始めた。僕もすぐに一緒に入った。

「お誕生日、おめでとー

 お誕生日、おめでとー

 お誕生日ー おめで・(字余りで、ちょっともたつく)・・・Lさ~ん

 お誕生日、おめでとーう!!」


こうしてLさんはすっかり大満足。

「どうもありがとう!!」

それにしても、どうやら日本には適当なお誕生日ソングがない、ということらしい。



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2010/05/28

タカシマヤ?

シンガポールのオフィスに行ったときのこと。

「今日はこのオフィスで、夕方から有志参加の日本語レッスンがあるんですよ」

「へーえ。いいですね」

「実はワタシも参加してるんです」

「日本語レッスンはどんな感じですか?」

すると急に手を振って

「いえいえ、ビギナーですよ」

「・・・」  

「でも少しは日本語話せますよ」

「うん、例えば?」

「コンニチハ」

「うん」

「サヨウナラ」

「はい、素晴らしい」

「タカシマヤ」

「ん? タカシマヤ?」

「タカシマヤはとても有名です」

「えっ、でもまあいいや。じゃあ、他には?」

「今はこれだけ。後は勉強中。」

つまり日本語レッスンしてても、コンニチハとサヨウナラしか分からないということね。

それにしても、タカシマヤが挨拶と同レベルとは知らなかったなぁ~。



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2010/05/22

インドに長期出張した華人の愚痴

ある日、華人Jと雑談していると、インドの愚痴をこぼし始めた。

「インドに2カ月出張してたんだけど、大変だった。」

「あの仕事、大変そうだな」

「いや、仕事はいいんだ。

 メシが大変なんだよ、メシが。」


「なんで?」

「だって、インドだぞ!!」

「うん。インド。」

「インドだから、食事は全部カリーだ。

 ひたすら毎日毎食、

 『カリー、ライス、ナーン』、『カリー、ライス、ナーン』、『カリー、ライス、ナーン』

 この三点セットの繰り返しだ。このほかには全く何もない!!」


「でも、カレーにも違う種類があるだろ?」

「ああ、確かにな。でも、どれも似たようなもので大別する三種類くらいしかない。

 要するにだ、朝昼晩に

 『カリーA、カリーB、カリーC』

 という順番に食べたとするだろ。すると、その翌日は、

 『カリーB、カリーC、カリーA』

 みたいにABCの順番が変わってだな、そしてその次の日は

 『カリーC、カリーB、カリーA』

 というように変わるのみ。

 とにかく、ひたすらそんな感じだ。」


「ふーん。で、その食事ごとには

 『カリー、ライス、ナーン』

 となるわけか。」

「そうなんだよ!! そのとおりだ!!

 『カリーA、ライス、ナーン』

 『カリーC、ライス、ナーン』

 『カリーB、ライス、ナーン』

 ああ、あああーっ!!」


どうやら華人Jにとって、インドの食生活は耐えがたいくらい単調であるらしいのだった。


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2010/05/20

メジャー・ブランドが席巻しない多彩な固形石鹸

出張やら個人的な旅行やらで海外のホテルにいろいろ泊まったことあるわけだが、よく考えると一度として同じ固形石鹸を見ていないような気がしている。

ホテルではシャワーないしは、バスタブ(・・・有ればだが)のところにもちろん、固形石鹸が用意されているのであるが、同じホテルに連泊すると同じ固形石鹸を見るのは当然として、地域が一緒でも他のホテルと同じ石鹸に出くわしたことは今だかつて一度もない。

つまり、固形石鹸というのは地域別少しずつ異なるものが世界中に数多ある、ということなのだろう。

原理的には固形石鹸を作るのは鍋さえあれば可能なので、大掛かりな設備も必要なく、しかも安いのでメジャー・ブランドが席巻する(・・・おやじギャグ?)ということもないのであろう。

コスメで輸入される一部の高価な石鹸は別として、一般的な世界の固形石鹸のブランドがどのくらいあるのか知れないが、きっとコレクションとして成り立つくらいの種類があるに違いない。

コスメ観点を抜きにして、世界各地の多彩な石鹸を輸入して紹介する固形石鹸インポート・ショップ、こんなものがどこかでブレイクできるかもしれないなぁ、と思ったりする

それとも、とっくにもうあるのかな?


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2010/05/18

アメリカ大統領選挙に対する学生達の活動

僕が留学寮に住んでいた年は、4年に一度のアメリカ大統領選挙の年だった。

テレビ・ラジオでは連日、候補者間のディベートやら、副大統領候補間のテレビ・ディベートなどが放映されており、僕は英語の練習のため、スピーチを録音したりしていた。

そんなある日、大学内の芝生広場に座ってジューイッシュのPとランチを食べていると、男子学生の集団が大声で、

「ブッシュ、クェール!! ブッシュ、クェール!! ブッシュ、クェール!!」

と手を振り上げて、叫びながら行進してきた。

正副大統領候補者名を大声で連呼し続けているが、あまりにハイテンションで、なんだかお祭りの神輿を担いでいる男たちのようにイッてしまっているようにも見えた。

その時である。

黙って、ランチボックスを食していたジューイッシュのPは鞄から、A4サイズの

『クリントン、ゴア』

のカラフルなカードを出して、騒々しいブッシュ・クェール軍団から正面に見える向きにして、自分の膝に立てかけた。

そして、そのまま無言で食事を続けた。

騒がしいリパブリカン達に対する静かで譲ることのない自己主張。

そのジューイッシュのPは、僕の周りで唯一、いつもホームレスに小銭をくれてやっていた男であった。

留学生はホームレスに金を渡すべきか?



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2010/05/16

みどりに感情的な英国人?

あるとき英国人Aの運転する車に載せてもらって英国内を移動していたときのことだ。

道路周辺の家々の庭が大変よく手入れされているのでつい

「とてもきれいですねぇ」

とコメントすると、英国人Aは誰に言うということもなく、運転しながらこうつぶやいた。

「そうね・・・。

 でも、きっと英国人はちょっとみどりに対して感情的すぎるところがあるわね。

 みどりがなくなるような計画に対しては、いろいろな反対運動がおこったりもするし・・・。」


彼女が具体的に何を考えているのかは良く分からなかったが、今のままにみどりを維持することに対するしがらみや不便もあるのだろうなぁ、と彼女のつぶやきからは感じたのを今でも覚えている。


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2010/05/14

吹き抜けのあるホテルの弱点

スペイン・グラナダのHotel Austriaはゴメレス坂にあり、その入口は、バラをあしらったタイルで表示されていた。

たいして大きなホテルではないのだが、ホテル内部に吹き抜けがあった。



なかなかすごいなぁと思ってこのような写真を撮ったりしたのだが、一つ明確な弱点があった。

それは、防音が悪い!!

なんのことはない、吹き抜けが全部の部屋から発生する音を響かせるからに違いなく、つまり吹き抜けがあるから防音が悪いのだった。


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2010/05/12

ガイジンの豆腐観?

ある日、外資エクスパットのスコットランド人ルーニーがこんなことを言い出した。

「トーフって味がしないよね。」

「いやいや、そんなことはない」

「トーフの上にカツオブシとか、ネギとか、載っているし、しょう油もかけるから、そういう味はする。

 だが、トーフ自体には味がない!!」


「いや。薬味を載せなくても豆腐それ自体に豆腐の味があるよ。」

「味もしないから、トーフを食べること自体にも僕は意味がないと思ってるんだ。」

「だからぁ~、豆腐にも味があるって。」

「それが証拠に、ガイジンにとってトーフとはダイエットをしている女性用の食品にすぎない。」
 
「あのね、豆腐にもいろいろなクオリティーのものがあって、確かに味が薄いものがあるのは認めるよ。

 でも、豆腐自体の味わうためのトーフのフルコースなんていうのもある。」

「トーフのフルコース!! クレイジーだ!!

 そんなものはいったい誰が食うんだ!!」


「上等の豆腐はとってもおいしいよ。

 豆腐のフルコース、行ってみる?」

「いや、絶対遠慮しとく。」

かくて、ルーニーは日本に住んでいるにもかかわらず、豆腐の味を知らず、なぜか豆腐に対する偏見が刷り込まれたままなのだった。


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2010/05/10

リクシャでデリー駅ではないところに連れて行かれる

こうしてリクシャはデリー駅に向けて出発した。



リクシャが走ると、生温かいインドの空気が流れ込んでくる。


ロータリーのような(ラウンドアバウトだ)交差点を二、三回曲がったりしてしばらく走り、そしてリクシャは商店街の一角に停車した。

  ラウンドアバウトについて・・・直進・ブレーキ・半周 !!



そして、運転手はぼそっと言った。

「ここが鉄道駅だ」

ちょっと待て。

確かに僕はデリーの様子を知らないが、目の前にあるのはどう見ても鉄道駅ではない。

「デリーの駅に行ってくれ、といったはずだが?」

すると運転手は目の前の商店に進むように手振りをして、そして決まり悪そうに小声で言った。

「ここが駅だ。」

「ここは駅ではない


すると運転手は困ったように続けた。

「今はホリの最中だから、鉄道チケットはとれる訳がない。」

運転手の指し示す方向を見ると、そこには一軒のオフィスがあり看板には英語も出ていた。

"Travel Agency"

という文字も見える。

つまり、リクシャの運転手はここの主人に言いつけられて旅行代理店に客を連れてきたのだ。

彼はここが駅でないこともわかっているが、ボスと客との間に板挟まっているのが見て取れた。

しかし、「ホリ」とはなんだろう・・・。

目の前の代理店に入って、ドンに直接話を聞かないとどうにもならないように思われた。

つづく



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2010/05/08

日本の五徳に直接乗るマキネッタ

五徳(ごとく)、つまりガスコンロの上に鍋などを置く鉄枠の形状は、西洋式と中華そして、日本の一般的なもので異なる。

1.日本式
 くどくど説明する意味も特にないとは思うが普通、日本のモノは三点で鍋をささえるようになっており、中華鍋のような底が丸い鍋であっても一応、安定する。

2.中華式
 中華の五徳は中華鍋に合わせて円形であるのか普通で、中華鍋を振る場合には、振った後に円形五徳の位置に戻すと自動的に正しい位置に『落ちる』ようになっており、日本の五徳では置くときにしっかりと三点で支えるように戻さなくてはならないが、まあ、一般家庭で普通に料理する分には特に問題にならない。

3.西洋式
 西洋式では五徳というよりも鍋の上に平らな鉄格子を置いているという感じだ。
この方式は油を入れて、フライパンを前後に揺らす、といった動作がやりやすい。
日本の三点支持の五徳でフランス料理のシェフのようにフライパンを前後に動かして同じことをやろうとすると、表面がざらざらしている五徳に対して、無理やりフライパンをこすりつけることになり、上手にできない。とはいえ、同様の動作はやってなれないこともない。



さて、ということで日本の三点五徳であっても同様の調理はだいたいできるのだが、五徳の形状差異のおかげで日本ではどうも使いにくい調理機器が一つある。

それは、マキネッタ、つまり直火式エスプレッソ・メーカー。

例;モカエキスプレス

二段重ねで細く高くなる一般的なマキネッタの構造は、はっきり言って日本の五徳に合わず、仮に載せられてもどうしても不安定だ。

このため日本の一般家庭では、五徳の上に平らな金網を載せてから、金網の上にマキネッタを載せるケースが少なくない。つまりこの時、金網は五徳形状を西洋式に変換するためのアダプターに他ならない。

が、あるとき僕は日本の五徳に載るであろうマキネッタを発見した!!

それが"LAVAZZA PRINCIPESSA" 下の写真の通りだ。



製造したLavazza社が日本の五徳形状への対応を意図したとは思えず、これはたまたまであろう。

しかし、この日本人にとって大変すばらしい金網アダプタ不要のマキネッタはほとんど販売されていない。

つまり、製造販売会社はそれほどマキネッタを日本に売るつもりがない、ということなのだろう。



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2010/05/06

ワサビを要求するベジタリアン

先日、ベジタリアンなビジターLがやってきたときのこと。

ランチに事前にベジタリアン・フードを特別注文して、とある中華料理店につれていった。

出てきたのは、蒸籠に入った小龍包ならぬ、ベジタリアンの蒸し料理。

それから、野菜スープと、ボウルに入った白いご飯。

なかなかおいしそうである。

「じゃあ、いただきまーす!!

と食べ始めたところで、ふとベジタリアンLが言った。

「ワサビ、ないかしら?」

僕にとっては完全に想定外の要求だ。

「えっ、ワサビ?・・・・刺身につける、あのワサビのこと?」

「そう。ジャパニーズ・フードによく出てくる、あのワサビよ。」

驚きながら聞き返す。

「ベジタリアン・フードだから、寿司も刺身もないけど、何につけるの?」

「ご飯につけたいの。ワタシ、ご飯にワサビをつけて食べるの好きよ。」

「わかった。聞いてみるけど、中華料理店だからないかもよ・・・。」

内心、ワサビは中華料理店にはないのではないかと思いながら、ウェイターを捕まえてみる。

「すみませ~ん!!

 ワサビつけてご飯食べたいって言ってるんですけど、ワサビあります?」


するとウェイターさんは落ち着いてこう答えた。

「厨房に確認しますので、少々お待ちください」

さすがに即答はできないみたいだったが、

しかし、それでもワサビはあったのである。

3分後、ウェイターさんが小皿にかなりきちんとしたワサビをのせてやってきた。

そして、ベジタリアンLは満足げにお箸でワサビをちょっとずつ載せながら白御飯を食べた。

刺身はなくても、白御飯にワサビ!!

約一年前に外国人にはワサビは不人気だと書いたが、違うルートで浸透しつつあるのかもしれない、と再認識した。

刺身は広まっても、ワサビは広まらない?



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