あるときシンガポール人Sと、ベトナム人Nと食事の雑談をしながら、子供の話になったことがあった。
シンガポール人Sが言うにはこうだった。
「シンガポールには人が足りないんだ。人が足りないから外国人をどんどん受け入れているうちに、人口が6百万円いるうちの1/3が外国人になってしまっている。」
「ふーん。」
相づちを打つと、華僑Sは饒舌に続ける。
「だから、シンガポールは子供を優遇してるんだ。子供が一人生まれるたびに税金が減っていく仕組みになっている。オレなんか、妻が最初の子供を産んだときに税金が減って、次の子供が生まれるときに、もっと税金が減るって予期していたら、産まれたとたんに税金がゼロになってしまった。なんでかわかる?」
こちらに、そんな理由がわかるはずはない。Nと僕は首を振った。
「いや・・・わからない。」
「2人目の子供は双子だったんだ。だから、一度に子供2人増えて、今では税金ゼロだよ、はっはっはっ・・・。」
嬉しそうに笑うSに対して、普段から物静かなベトナム人Nはゆっくりと語り始めた。
「それはいいね。ベトナムはふたりっ子政策だから・・・ね。」
話好きのSがすかさず突っ込みを入れた。
「じゃあベトナムでは、子供が3人になったらどうなるんだ?」
「仕事でマイナスが出るの。例えば、マネジャーだった人が3人目の子供を作ったりすると、マネジャーから降格させられたりするのよ。」
「ええっー!!」
Sと僕は、ただびっくりして目を白黒させるだけなのだった。
2 件のコメント:
はじめまして!
子供を持つことでそんなことが起こるなんてびっくりです。
特に、仕事で降格とか…。すごいですね。
コメントありがとうございます。世の中、知らないことばかりだなぁ、とよく思いますね。
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