片付けをしていたら幼稚園のアルバム一式が出てきた。僕の幼稚園の卒業アルバムは「オキナワ・クリスチャン・スクール」のものである。
オキナワ・クリスチャン・スクールは沖縄米軍基地に赴任する軍関係者の子女のために作られたアメリカン・スクールであり、幼稚園から高校までが同じ敷地内にまとめられていた。
僕は毎朝、太い腕に金色のうぶ毛が生えたドライバーさんが運転するスクール・バスに乗り込み、当時住んでいた那覇市内から国道58号線を通って、米軍基地の戦闘機を横目に見ながらクリスチャン・スクールに通っていたのだ。
クリスチャン・スクールというだけあって、アメリカ人の先生から英語でジーザス様のお話を聞き、ジーザス様のプリントにクレヨンで色を塗っていた記憶がある。
アルバムの1ページ目には、いろいろな年代と出身国を代表してわずか9名の生徒が振袖を着たり、スカーフをかぶったりして国際性豊かな学校を表しているのだが、なぜかこの中に僕が浴衣を着て写っている。
母親に聞いてみた。
「あのさ、なんで僕はアルバムのトップページに写ってるの?」
「いいじゃないの。」
「だからさ~、途中転入なのになんでこんなところに幼稚園を代表して選ばれてるわけ?」
「もっとカッコイイ男の子や、美人の女の子はいたのだけど、
あなたは顔がとっても日本人だがら浴衣が一番似合ったのよ。」
「・・・」
つまり、各世代と多様な民族性を表す写真に適当だったということか。
ところで、日本と違って、アメリカの学校アルバムはWeb化が進んでおり、30年も前の『オキナワ・クリスチャン・スクール』のアルバムはしっかりオンライン化されている。
YearBooksのサイトはこちら
http://www.e-yearbook.com/
きっと平均的なアメリカ人は幼稚園から高校、大学までの学校アルバムが一通りオンラインで見られるから、場所を取る大きなアルバムを廃棄できるに違いない。もちろん有料だけどね。
一方、僕はと言えば、幼稚園だけのためにYearBooksに入るのもばかばかしく、したがっていつまでも重たいアルバムを捨てられないままなのだった。
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