2010/01/06

フェズ; シャンデリアを売る男

フェズのサロン・ド・テにやってきた物売りのなかでの極めつけは、シャンデリア売りだろう。

片手にシャンデリアをぶら下げて、チャラチャラ音を立てさせたり、あるいは高々と上からぶら下げて、

『どうだ、いいだろう』

というようにアピールする。



そういえば、トルコでもそういうシャンデリア売りを見かけたことがあったが、お茶をしている客がたまたま、シャンデリアを気に行って買うなんてことはそんなにあることなんだろうか?

当然のことながら、見るからに観光客である僕らはこんなところでシャンデリアなんて買わないし、とても持って帰れない。

これって、もしかして奥さんをなだめたいオトウサンが買うものなんだろうか?




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2010/01/04

フェズ; 衣料商と吟遊詩人

サロン・ド・テの客は全員、男だった。女性客の姿はない。
大部分の客は、ひさしのある屋外のテーブルについて、何をするでなく道行く人をぼーっと眺めていたり、新聞を読んでいたりする。

となりに微動だにせず座っている、サングラスのスーツ男は何を考えているやら???

3.衣料商

マルボロ売りと、ライター売りが去って間もなく、今度は衣料商がやってきた。

左手に靴下や、カラーシャツをドサッとかかえ(なぜ袋やカバンを使わないのだろう?)、右手でアピールしたいピンクのシャツなどを風になびかせながら客の間を回る。

特にしばらく見ていたが、買う人はいなかった。

これって、つまり行商人。でも、昔日本にもいた行商人のおばあちゃんよりも持って歩いている物量ははるかに少ない。


4.吟遊詩人

今度は、ギターを首から下げたヒゲ男が現れた。吟遊詩人らしい。

サロン・ド・テの店先で、ギターを爪弾き、として歌ってくれる。

しかし、吟遊詩人には他の物売りにはない大きなパワーを持っている。

ジャララ、ラン

店内に最初の和音が響き渡ったとき、今まで微動だにせず道行く人々を眺めていた客たちは、突然動き出し、一斉にそれぞれの新聞に向かい始めたのだった。




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2010/01/02

フェズ; マルボロ売りとライター売り

暑さと渇きに耐えかねてサロン・ド・テでミントティーを飲みながら、居座っているとサロン・ド・テには様々な男が物を売りにやってくることに気づかされた。

1.タバコ売り

マルボロのカートンを一本片手にもった少年などが、サロン・ド・テの席までまわって来てくれる。

ところで、日本人たる僕の感覚としては、タバコっていうのは、箱単位で買うものと思い込んでいるのだが、ここでの基本はそうではない。

実は「一本ずつ売り」である。

今、吸うやつを一本だけ、座っている席まで少年を呼び寄せて買う、という感じ。

うーむ、退廃的だ。

あとで聞くと、マルボロ一箱分はモロッコの平均日収くらいに相当するらしい。

ということは、だ。

カートンを売るためには、タバコ売りの少年は先に半月分くらいの仕入をしておかないといけないわけだ。

(タバコを吸わない僕は自信がなかったので、このページを書くにあたって、タバコ1箱=20本、1カートン=10箱というのを確認するためになった。)


2.ライター売り

仕入負担の大きさのためなのか、理由は不明だが、サロン・ド・テにやってくるタバコ売りの少年たちは、本当にタバコしか売っていない。

もしかすると「タバコを売っている」という表現も不適当なのかもしれない。

マルボロを1カートン片手に持って歩いているタバコ売りの少年は、「マルボロ」以外の銘柄を売りようもなく、つまり、「マルボロ売り」に過ぎない。

そして、「マルボロ売り」は他銘柄のタバコはおろか、ライターさえ売っていないのである。

というわけで、「マルボロ売り」の変わりにライターを売る別の少年がまわってくる。

ズバリ「ライター売り」の少年。

ここまでの記載ですでに読めていると思うが、「ライター売りの少年」は日本でいう"100円ライター"のみを扱う"専門販売員"である。

 (ところで、"100円ライター"って、一般名詞としては何と言うんだろ? 使い捨てプラスチック・ライター?)

おそらくもともとの梱包形態であろう、ライターを指して立てる穴の多数あいた紙のトレイに100円ライターを立てて並べたトレイを持って、活動を行う。

サロン・ド・テで着席する客を回って、ライターをトレイごと「ぬっ」と目の前に突き出して、「アピール」するである。

なにがともあれ、ここではタバコの銘柄を選んで、同時にライターを買うなどという難しいことはできない。

ま、それが好いんだろう。別にたいした問題ではない・・・に違いない。

つづく





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