2010/01/08

フェズ; 靴磨き屋

フェズの靴磨き屋は、大別して次の二種に分かれるように思われた。

1.道端などの特定の場所に巣を張って、客を待つタイプ

2.シャンデリア売りのように、カフェなどを回って行商するタイプ


日本の靴磨き屋には、タイプ1の定位置タイプはいてもタイプ2の行商タイプはいないように思う。

果たしてサンロ・ド・テには、タイプ2の靴磨き屋がやってきた。

客を求めて移動を続ける必要性のため、行商タイプ靴磨き屋はすすけた木箱と、同じく木でできているらしい足置き台を持って歩いている。木箱には靴墨やクリーム、ブラシなどが格納されているに違いなかった。

さて、サロン・ド・テにやってきた靴磨き屋。

当然というべきか、客は遠い目をして座っているので、気がつかない、ないしは気がつかないフリをしている。

といって、サービス業なので、衣料商や物売りのように、商品を見せびらかすということもできない。

どうするのか見ている僕の前で、靴磨き屋には独自のアピールを行った。

バン!! バン!!

バン!! バン!!

靴磨き屋は、一言も発することなく、道具入れの木箱のフタを、開け閉めして音を出して注意を引いた。

これで客がいれば、席から手を振って靴磨き屋を呼び寄せるのだろう。

しかし、このときは誰にも反応をもらえず、スゴスゴと引き上げていった。

一回5DH(ディラハム=当時の換算で約160円程度)らしい。




にほんブログ村 海外生活ブログ 全世界情報へ

0 件のコメント:

にほんブログ村 海外生活ブログ 全世界情報へ

Copyright (C) 2008-2014 たまーむ All Rights Reserved