暑さと渇きに耐えかねてサロン・ド・テでミントティーを飲みながら、居座っているとサロン・ド・テには様々な男が物を売りにやってくることに気づかされた。
1.タバコ売り
マルボロのカートンを一本片手にもった少年などが、サロン・ド・テの席までまわって来てくれる。
ところで、日本人たる僕の感覚としては、タバコっていうのは、箱単位で買うものと思い込んでいるのだが、ここでの基本はそうではない。
実は「一本ずつ売り」である。
今、吸うやつを一本だけ、座っている席まで少年を呼び寄せて買う、という感じ。
うーむ、退廃的だ。
あとで聞くと、マルボロ一箱分はモロッコの平均日収くらいに相当するらしい。
ということは、だ。
カートンを売るためには、タバコ売りの少年は先に半月分くらいの仕入をしておかないといけないわけだ。
(タバコを吸わない僕は自信がなかったので、このページを書くにあたって、タバコ1箱=20本、1カートン=10箱というのを確認するためになった。)
2.ライター売り
仕入負担の大きさのためなのか、理由は不明だが、サロン・ド・テにやってくるタバコ売りの少年たちは、本当にタバコしか売っていない。
もしかすると「タバコを売っている」という表現も不適当なのかもしれない。
マルボロを1カートン片手に持って歩いているタバコ売りの少年は、「マルボロ」以外の銘柄を売りようもなく、つまり、「マルボロ売り」に過ぎない。
そして、「マルボロ売り」は他銘柄のタバコはおろか、ライターさえ売っていないのである。
というわけで、「マルボロ売り」の変わりにライターを売る別の少年がまわってくる。
ズバリ「ライター売り」の少年。
ここまでの記載ですでに読めていると思うが、「ライター売りの少年」は日本でいう"100円ライター"のみを扱う"専門販売員"である。
(ところで、"100円ライター"って、一般名詞としては何と言うんだろ? 使い捨てプラスチック・ライター?)
おそらくもともとの梱包形態であろう、ライターを指して立てる穴の多数あいた紙のトレイに100円ライターを立てて並べたトレイを持って、活動を行う。
サロン・ド・テで着席する客を回って、ライターをトレイごと「ぬっ」と目の前に突き出して、「アピール」するである。
なにがともあれ、ここではタバコの銘柄を選んで、同時にライターを買うなどという難しいことはできない。
ま、それが好いんだろう。別にたいした問題ではない・・・に違いない。
つづく
2 件のコメント:
あけましておめでとうございます。
旧年中はいつも「クスッ」と笑わせていただいて
ありがとうございました。
たまーむさんのブログに出会えたのは2009年のヒットでした。
モロッコは是非行きたいところの一つなのですがまだ行けてません。
仕方ないので年末からミントティをがぶ飲みしてました。
リプトンの「モロッコ」っていうティバッグです。
おいしいですよ。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
あけましておめでとうございます
こちらこそ、今年もよろしくお願いします。
リプトンのモロッコ、ちょっと見てみたんですが、日本向け製品にはないみたいです・・・かなり残念。
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