あるとき、僕はある華僑系のビジターに対して、"ごとおび"の説明をすることとなった。
「日本には『ごとおび』つまり、5日とか10日といった日を差す表現があって、
この日には道路や銀行が混雑したりすることになっています。」
「わかった。要するに、『5日毎』ということだな。」
「いや、ある月のうちで日にちが、5日とか10日などと5の倍数になる特定の日のことです。
5日毎だと、31日ある月の翌月には、30日の次は翌月4日になってしまって、
これは5の倍数にはならないので『ごとおぴ』とは言えません。」
「ところで、どうして『ごとおび』には道路や銀行が混雑するんだ?」
「・・・はっきりわからないけど、慣習的にいろいろな仕事の締め切りなどが『ごとおび』に設定されるためなのだと思います。」
「じゃあ、その『ごとおび』が土・日にあたったときはどうするんだ?」
「うーん・・・・」
「では、5の倍数の日が土・日になる場合には、仕事の締め切りは来ないのか?」
「・・・・・」
どうも僕は『ごとおび』の文字の意味にこだわりすぎて説明できなかったのかもしれない。
後からゆっくり考えるに、5の倍数の日が土・日になる場合には、各種の締め切りが前後に分散するため、道路・銀行に目立つ混雑を生まないのだ。
だから、日本語の『ごとうび』という語は、「5の倍数の日」という言葉通りの意味に加えて、「かつ、平日の場合」という条件がついているような気がするがどうだろうか?
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