船体には、青と赤と黄色を装飾され、デカデカと"Euro Ferry"と書いてある。
さて、船に乗って最初にしようとしたこと。
それは水を買い、カラカラに乾いた喉を潤すこと。
売店にはガラス・ケースに氷と冷たいコーラが並んでいる!!
モロッコの冷蔵庫はどれも効きがイマイチでずーっとしっかり冷えたものが飲めなかったのだ。
大げさだが、この光景は天国に見えた。
ところが早速コーラを手にとって、DHを出して支払おうとすると
「うちは、ペセタでないとダメだ。
フェリーが港を出たら両替所が開くからそこで両替してくれ。」
と断られた。
そうなのだ。船に乗った瞬間にすでにアフリカを出ていることを思い知らされた。
フェリーの出航とともに、象牙色の箱型の家々が並ぶタンジェの街が視界から海のかなたに消えた。
そして冷えたミネラル・ウォーターを片手に夕陽の大西洋、そしてゆっくりと見えてくるスペインの陸地の陰を眺めた。
気がつくと、空にはモロッコでは一度も見ることのなかった雲が浮かんでいる。
最後に英国領ジブラルタルの白い崖を横目に見ながら、スペイン・アルヘシラスに到着すると、何もかもがすっかりヨーロッパに変わっており、モロッコらしいものは何一つ見つけることはできなくなっていた。
モロッコ旅行終了
1 件のコメント:
とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!
コメントを投稿