2009/12/21

クロージングのうまいインド人

あるときシンガポール華僑のKは、インド人一般を評してこんなことを言った。

「インド人のセールスは概してクロージングがうまい。

 先日、うっかり電話を取ったらインド人セールスからの電話で大変だった。

 奴らは、どういう風に話を振っても、しつこくついてくるしね。」


「へーえ・・・」

感心して聞いてると、Kはこんなことを言い始めた。

「ところで、おまえは、ヘビとインド人の話を知っているか?」

「いや、知らない」

「じゃあ、ヘビとインド人の話だ。

 お前は、弾が一発入っている拳銃を持って道を歩いているとする。

 その道端には、ヘビがいる。

 そして更には、向こうからはインド人がやってきた。

 さあ、お前はどうする?」


「どうするって???」

「お前の選択肢は一発しかない弾を使って、

 ヘビを撃つか、それともインド人を撃つか、のどちらかだ。」


僕はたぶん違うのだろうな、と思いながら答えた。

「うーんと・・・ヘビを撃つ」

「ノー。それは不正解だ。

 正解は、『インド人を撃つ』だ。」


「・・・・」

「まだ、続きがある。

 さっきと同じ状況で、今度は拳銃には弾が2発あったとする。

 一発目はインド人を撃つのに使った。弾がもう一発残っている。

 お前はどうする?」


たぶん違うのだろうな、と思いながら答えた。

「じゃあ、ヘビを撃つ」

「ノー。不正解だ。

 正解は、『念のために、もう一度インド人を撃つ』だ。」


「・・・」

「まだ、続きがある。

 同じ状況で、拳銃には弾が3発あったとする。

 一発目でインド人を撃ち、二発目で念のためにもう一回インド人を撃った。

 そして拳銃にはまだ弾が一発残っている。

 お前はどうする?」


僕はこれは絶対違うのだろうな、と思いながら同じように答えた。

「じゃあ、ヘビを撃つ」

「不正解だ。

 正解は、『次のインド人に備えて、その弾を取っておく』だ。」




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