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2009/04/27

アメリカ人を相手に蒙古班の説明に失敗する

留学寮界隈にNといういつも態度Lな自信満々な日本人がいた。高校で英語教師をしていたが、教え子と結婚してしまい夫婦で留学してしまったというような奴だ。

あるとき僕はNがアメリカ女性と雑談をしていたところに通りがかり、呼び止められた。

「おい、ちょっと、聞いてくれ。」

「なに?」

「今、蒙古班の説明をしているだが、どうしても信じてくれないんだよ。」

「・・・・・一回、説明してみてよ。。」

「じゃあ、もう一回いうぞ。日本人を含むモンゴル系の人種では赤ちゃんが生まれてきたとき、みんなお尻に青いアザがあるんだ。」

「そんなのジョークでしょ!! ね。」

なるほど、Nが必死に説明しているものの、そのアメリカ人はからっきり信用していない様子だった。

今は、僕が両方から注目されてしまっている。なにか言わねばならない。

「本当さ。うそじゃない。」

「ええー、だって、人間なのに、お尻が青いなんてありえない。」

「いや、本当だ。」

「じゃあ、青いってどういうこと?」

実は、Nも奥さんはいてもまだ子供がいないし、僕も生まれたての子供のお尻なんてあんまり見たことがない。

Nも僕も知識として知ってはいるものの、実際の蒙古班をちゃんと見たことがないから、『青いってどういうこと?』と聞かれると弱く、きちんと説明できないあいまいさが悪循環を生んでいたのだった。

結局、Nと僕の説得は中途半端なままで終了。

何か良い方法はあったんだろうか?



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2009/04/11

ヴァージン・アトランティックにバス代を請求する

あるときニューヨーク市対岸のニューアーク空港から、ロンドン・ガットウィック空港行きの飛行機を予約したが、予約当日は雪。空港まで行ってみると、雪のため機材がなく、フライトがキャンセルされていた。

カウンターに行くと、ヴァージン・アトランティックのおねえさんが言うには、近所のホテル・クーポンを渡すから明日のフライトまでそのホテルにいてくれ、とのこと。

経験上、チケットを持っていて、飛行機が飛ばないときには金がうんとかからない限り、結構いろんな要求を聞いてもらえることが多い。

なので、要求してみた。

「ホテル嫌いなんで、明日までフィラデルフィアの友人の家に泊めてもらうことにした。だから、ホテル・クーポンはいらないから、フィラデルフィアまでの電車の往復賃をくれ。」

「電車はだめです」

「どうして?」

「その替わり、バスなら出します」

「オーケー、じゃあバス賃を出すとチケットに書いてサインをしてくれ」

「チケットは回収します。その代わり、こちらのメモに書きます。」

「オーケー」

かくて、バス賃を出すとの覚えをもらった。

実は、電車はダメではバスならいいというのは、予想通りだった。

アメリカでは一般的に、下記のような値段格差があるとの認識がある。

  電車(Amtrak) > バス(グレイハウンド)

これはこれで確かに正しいのだが、しかし、この場合、実はバスよりも安いローカル電車があったのだった。

まあ、知らないのだろう。

  バス(グレイハウンド)> ローカル電車(Transit Trenton乗換 SEPTA)

もっとも、飛ばないチケットを持っていると後日フライト代の請求交渉の目が出てくる。

そういう意味ではカウンターのおねえさんはバスと電車の値段認識に漏れがあったが、押さえるところはちゃんと押さえているのだ。

かくて、このおねえさんの書いたメモを証拠に、日本にもどってからバス代の返金交渉を行った結果、
めでたく日本の旅行代理店経由で、僕はバス代・数千円の返金を受けた。

ただし、それは交渉開始から8か月後のことだった。

なんでこんなに時間がかかるんだろうねぇ。



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2009/04/08

ガイジンにはわからない土鍋ご飯の味

あるとき、僕ら日本人数人でアメリカからやってきた夫婦を含むビジター数人を京都見物に連れていった。

清水寺やらに連れていったりしながらも、あまり寺ばかりにならないようにしながら時間をつぶし、予定通り最後に夕食として、お座敷のある和食につれていった。

アメリカ人夫婦は、とにかく座敷の衝立とか、行燈ライクな照明などにいちいち感動してくれた。

料理がスタート。

外人様なので、魚のみにならないように肉も出てくるように注文してあり、出てくる天ぷら感激してくれたり、すき焼きをとてもウマいと褒めてくれたりした。

さてここで料理のしめとして、土鍋の炊き立てご飯と京漬物が出てきた。

このご飯のおいしかったこと!!

「これいいよね~」

「しかも、このご飯に、この漬物!!」


ひとしきり、盛り上がって、ふと気がついた。

今、土鍋ご飯と京漬物に喜んでいるのは、日本人だけじゃないか!!

アメリカ人たちは先程と違って特にコメントもせずご飯を食べ終わり、なぜか急に日本人達が盛り上がっているのを不思議そうに眺めていた。

そう、ガイジンは、炊飯器ご飯と、土鍋炊き立てご飯の区別がついて、その味に感動したりはしないのである。



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2009/03/29

会社で隠れていたのは誰?

会社の入口でかなり久し振りにアメリカ人エクスパットのキャシーに会った。

「しばらく会ってないね」

と僕が言うと、キャシーはこう答えた。

「そうね。可能性としては二つかしら。

 私がずっと会社で隠れていたか、それともあなたが会社で隠れていたかのどちらかね」


「どっちかなぁ・・・」

すると、キャシーの隣にいた日本人が振り向いて、キャシーと僕の両方をいたずらっぽく見比べながらこう言った。

「でも、もう一つの可能性っていうのもあるわ。

 それは二人の両方が、ずっと隠れていたっていう可能性よ。」




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2009/03/17

アメリカのコンビニで瓶ジュースを散乱させる

留学寮に住んでいたある日のこと。

僕はなぜかとてものどが渇き、耐えかねて近所のコンビニにジュースを買いにでかけた。

コンビニの奥にあるガラス冷蔵庫のドアを開け、どれにしようか迷ったあげく、紫の100%ブドウジュースをつかんで、レジをもっていこうとしたその時だった。

ガシャーン!!

ブドウジュースの瓶は、ちょっと濡れていて、瓶は僕の手の中を滑って、床に落下して見事にこなごなになってしまった。

ガラス破片と一緒に中のブドウジュースは、あっという間にレジの前の床いっぱいに広がっていた。

うぅ・・・まずい・・・どうしよう。。。

が、ふと顔をあげるとレジの中では、黒人のおにいさんが頬杖をついて、身動きもせずに、つまらなそうに広がったジュースを眺めている。

まるで、まったく他人事みたいだ。

レジのおにいさんからのリアクションが全然ないので、どうしようかと僕は突っ立っていた。

と、今度は奥から、音を聞きつけてやってきたのか、別の黒人の掃除夫(Janitor)さんがモップとバケツをもって現れ、僕には一瞥もせず、もくもくと床に広がったジュースを拭き取り始めた。

うーん、どうやら割れたジュースについての対価を僕に求めてくる人は誰もいないらしい。

そこで、僕は心を決め、なるべくなんでもなかったかのように

「ソーリー」

と小声でいい放ち、別のジュースと、罪滅ぼしに予定になかった食パンを買って帰ったのだった。

でも、きっとこんな演技は誰にも届いていないんだろうなぁ・・・。



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2009/02/15

トルコの格言

あるときアメリカ人外資エクスパットのキャシーから届いたメールのシグニチャには次のような格言がついていて、トルコの格言であると説明されていた。

いわく、

"No matter how far you have gone on the wrong road, turn back."

つたなく訳すとこんな感じか・・・

「どんなに遠くまで来てしまっていても間違った道は引き返せ」

なかなか味わい深いんだけど、なんでわざわざトルコの格言なのか?

それともこれが日本人にいいたいことか?



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2009/02/12

サウナ・モーホー事件

留学寮から近いところにあった大学のプールをときどき利用していた。

一応、ときどきは運動のために泳ごうとしていたわけだが、泳ぎ終えて男性更衣室内にあるサウナに入っていると、いろいろと話かけてくれる人もいたりして、まあ、狭いサウナで違う人と話をすることもあったのだ。

ハダカの付き合い、というやつだ。プールなのでみんな水着を着てるけどさ。

ある日のこと、サウナで一人であったまっていると、一人のおじさんが入ってきて座り、話しかけてくれた。

「どこから来たの?」

「日本です」

「そうかい。・・・ところで、アジアでは運動後に筋肉マッサージをよくするらしいね。」

「ええ、まあ、筋肉痛になったら友人同士でマッサージしたりしますね。」

「実は僕もちょっとマーサージをすることができるんだ。

 ちょっと肩をもんであげよう。

 じゃあ、後ろを向いて。」


おじさんは、僕の後ろに回り、両手で僕の肩をもみはじめた。

と、別のにいちゃんがドアを開けて、サウナに入りかけてきたのだが、僕らの姿を見ると何か見てはいけないものを見たかのように、逃げるように去っていってしまった。

「ん?」

なんだ今のは。

そうこうするうちに、肩をもんでいたはずのおじさんの手はだんだん腕にさがってきて、

あっ、と思った時にはつかまれてしまった。

僕はさすがにやばいと思い、

「そろそろこのサウナは熱い」

とか言って逃げてきたのだが・・・。

結果からすると、途中で入りかかって出て行った、にいちゃんのリアクションは正しかった。

きっとこんな感じだ。

・サウナのドアを開ける。

・中には、いちゃつく、モーホーが二人。

・げっ!! と思って、立ち去る


あ~あ、なんか落ち込むなぁ・・・。



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2009/02/11

一緒に仕事をしにくい人種?

ペーパーパックおたくの僕のおやじによると、ネルソン・デミール〔Nelson DeMille〕の小説での登場人物のセリフに次のような内容のものがあったらしい。〔又聞きのうろ覚えなの以下翻訳ではない〕

「一緒に仕事をするのに、やりにくい人種がある。中国人も、イタリア人もまあいい、でもやりにくい人種があって、韓国人と日本人、そしてイラン人がそれにあたる」

ネルソン・デミールなので、前提として軍隊的な作戦行動をするのに、という前提の話なんだろうとは思うが、内容があってるかにかかわらず、このような内容理解がシェアされているとすれば、本当は問題だ。

イラン人には会ったり話をしたことがないので、この部分についてはまったく想像がつかないが、米国人から見て、韓国人と日本人に別の扱いが必要だ、という理解は、わからんでもない部分がある。

何か共通する一般的な傾向があるとすると、外からのスピーチのみでは個人行動が変わらず、別途内部コンセンサスが必要があってはじめて行動を変更する、というような傾向があるんじゃないかなぁ、と思う。



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2009/02/02

女子学生は、もっと声を低く!!

大学のときに、JFMというアメリカ人の英語の先生がいた。

彼の授業では受講者は、ひたすら順番にみんなの前に出て英語のスピーチをさせられた。

JFMは、教室の一番後ろで見ていて、終わった後にスピーチに文句をつけたが、最初の半年間、彼からは一切、英語の内容についてのダメ出しはまったくなかった。

たとえば、こんな感じ。

「立ってスピーチをするときはもっと胸を張れ。でないと自信なさげに見える。」

とか

「その英語は早すぎる。もっとゆっくり、はっきりしゃべろ」

とか

そんな内容ばかりだった。

小学校以来、教室でスピーチをしたことのない僕たち学生は、そういう形で英語スピーチのなんたるかを教え込まれたのだが、ロジカルな内容ばかり教え込まれたのではなかった。

たとえば、一部の女子学生に対しては繰り返しこんな指示をした。

「あなたは声が高すぎる」

「は?」

「もっと声を低く、できるだけ低くしてしゃべりなさい。」

「・・・・・」

「これは、ロジカルじゃないし、差別的だが、アメリカでは声が高いと女性はインテリジェンスがないと思われる。」

教室中で、学生が一斉に衝撃を受けていた。

「え~っ!!」

JFMはあつく続けた。

「不公平だが、事実なんだ。

 だから、キャリアを目指すアメリカの女性はみんな、声を低くしてしゃべる練習をしているんだよ。

 声が高かったら、それだけで、内容以前にこいつはバカだという色眼鏡で見られるんだ!!」


「・・・・・」

「今度からアメリカ映画をそういう目で見てみろ!!

 バカな役柄の女が、どんな演技をしているか!!

 みんな、巨乳で、声は必ず甲高い。

 そういうのがステレオタイプなんだ。」


とんでもない話だが、これをアメリカ人としてはっきりと認めて説明し、指導に実践してくれる先生はなかなかいないように思う。

今日の記事は、そんな熱血教師JFMへの感謝をこめて。



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2009/01/20

スポンサーは私

僕は、あまりそういう言い方を聞いたことがなかったが、自費で留学していることを"Self-sponsered"というらしい。

この言い方って、とっても何というか、自己ビジョンがあって迷い無く、人生を送っているように聞こえてしまうのは気のせいかなぁ・・・。

スポンサーがセルフって・・・。

結局、勉強しているのも自分、金を出しているのも自分なわけで、本来区分できないはずの自分を無理やり分けている、という意味でやっぱり西洋的というべきか。



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2009/01/17

お辞儀をするのは俳優だけ

アメリカ滞在中に僕の英語の先生だったギャビーは、東洋人が自己紹介しながらおじぎをするたびにいつもこう言って指導した。

「決してお辞儀をしないこと。

 この国で、お辞儀をするのは、俳優だけです。」


ここでギャビーが言っている俳優がお辞儀をするっていうのは、どうもカーテンコールのときにやる、あの大げさな全身を使って観客にやってみせる、あれのことらしい。



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2009/01/11

IRN-BRUの「自慢」をされる

あるときスコットランド人外資エクスパットのルーニー、UKに出張することになった僕に向ってこう言った。

「UKに行ったら、IRN-BRUを買ってきてくれ」

「は? アイルン・ブルー?」

「IRN-BRUは、スコットランドの心のドリンクだ。ほかのことはどうでもいいから、頼んだぞ」

「ドリンク?」

これだ、といって見せられたホームページがこれ。
http://www.irn-bru.co.uk/

「IRN-BRUはアメリカでは売っていないだ。なんでだかわかるか?」

「なんで?」

「アメリカのFDAが、製造方法を確認しようとしたときに、製法は秘密だって言って資料の提出を拒否したんだ。だからアメリカには売っていなんだ、ハッハッハハ!!」

それって、威張ることなのか・・・。




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2008/12/23

フィラデルフィア30th駅で中年男の頼みを断る

あるとき僕は、フィラデルフィアの石造りの立派な30th駅でSEPTAのバス時刻表を眺めていた。

SEPTAについてはこちら

30th駅は、日本人の間では、よく「30丁目の駅」と呼ばれていたが、とにかくおそらくAMTRAKの駅も入っており、感覚的には他都市から見ると間違いなくフィラデルフィアの中心駅である。

で、駅の中には行き先別のSEPTAバスの路線案内のリーフレットがいろいろとおいてあるわけだ。

フィラデルフィア市内を東西にほぼまっすぐに走ってくれる21バスの路線図を眺めていると、後ろから声をかけられた。

「ハロー!!」

振り返ると、見知らぬ白人の中年男性がいて、なにやらイラついているような雰囲気である。

「・・・・???」

「ハロー。僕はさっきここでスリにあって財布がなくなってしまっているんだ。

 でも、電車に乗らないと家に帰れない。

 だから、僕に5ドルを貸してくれないか?」


僕は首を振って、ゆっくりと、しかしはっきりとこう答えた。

「ソーリー。僕にはできない。」

するとその中年男は、何も言わずに向きをかえて、そのまま歩いていった。

その先にいる通りすがりのおばさんに声をかけるに違いなかった。





僕はどうしてこんなことを今でもありありと覚えているのだろう?

しかも、今でもそのときに僕の心の中に芽生えた

「その中年男の話はうそで、単に通りがかりの人に金をせびっているのだ」

という、根拠のない確信はずっと残ったままなのだ。



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2008/12/15

留学寮にマリファナの売人やってくる

あるときに、留学寮のパーティーの途中で、日本語もできるアメリカ人のアルが近寄ってきた。

「向こうにマリファナあるよ」

「えっ!?」

「ほら、ついて来いよ。」

アルについていって、小部屋に入ると、そこにはタバコをすっているにいちゃんがいた。

「そこの二人が売人」

見ると、ブラックのにいちゃんが2人、机の上で足を組んで座ってこっちをみていた。

「いらない。だいたいタバコも吸ったことないんだから、吸えないし、タバコより先にマリファナは順番が違うだろ。」

「それは、まあ、そうだな」

元の大部屋に戻るとアルは言った。

「日本人はドラックっていうと、すぐとんでもないって態度に出るけど、よく見て判断してほしいんだ。ごくごくノーマルなことなんだよ。別に大して害もない。酒飲んでるのは同じだ。」

彼はなぜか、えらくマリファナを擁護した。

「ふーん」

「だいたい大統領のビル・クリントンだって、昔やってる。後で、くわえたことを否定できなくなって、奴はなんていったと思う?」

「さあ」

「ふかしただけど、肺には吸わなかったってさ、ワハハハハハ

そんなの吸ったに決まってんじゃん、なぁ、ワハハハハハ」




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2008/12/07

せーの、ワン、ツー、スリー!!

日本人はみんなで一緒に何かをするときに「せーの」と掛け声をかけるのが普通だ。

ある日に思った。

英語には、「せーの」に当たる言葉がないんじゃないか、と。

で、留学寮内で英語プログラムを担当していたスージーさんに聞いてみた。

「例えば、このテーブルを三人かがりで持って、向こうに運ぶとします。

日本では、みんなが同時にテーブルを持ち上げる力が入れられるように、

『せーの』という掛け声をかけて、同時に力を入れます。」


「オーケー、それで?」

「アメリカ人にはそういう時に使う言葉がないんじゃありませんか?」

スージーさんは至極あっさり答えてくれた。

「あるわ。そういうときには、『ワン、ツー、スリー』っていうの。」


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2008/12/01

進化論を信じないアメリカ人との会話

アメリカ人には、主として宗教的な理由からダーウィン進化論信じていない人が多い、という話が出ると、たいていの日本人は、

「なんて非科学的な」

というようなリアクションを示すのが普通だと思う。

かく言う僕もそうだった。

あるとき、進化論を信じないというアメリカ人と下記のような会話をした。

「キミは進化論が正しいと思っているね」

「うん、そうね」

「じゃあ、キリンがどうやって首が長くなったか、という命題について考えてみよう。これを進化論は説明できるか?」

僕は、昔見た理科の教科書を思い浮かべながらこう答えた。

「たまたま首が少し長いキリンがいて、そのキリンの方が首の短いキリンよりもエサにありつけるチャンスが多い、というような事象が繰り返されることで、キリンの首は長くなった。」

「よろしい。じゃあ、キリンの首についてはいったん納得しよう。」

「うん」

「じゃあ、今度はモモンガがなぜあのような翼をもつようになったのか説明してくれ」

「モモンガ?」

「そう、モモンガだ。元は、何かネズミのような生き物だった、とする。合意するかね。」

「うん。合意するよ。」

「じゃあ、キミの進化論の理屈によると、ネズミのうち、ちょっとお腹の皮がたるんだやつがより生存するということが繰り返されて、それがモモンガになった、という説明になる、ということか?」

「・・・・・」

「僕は、ネズミのお腹の皮がちょっとたるんでいて、でもまだ飛ぶには全然足りないようなやつは動きが遅くなるだけで返って生存率が下がると思うんだけどね、どうかな」

もちろん、僕にはこれに対する有効な説明はない。

この経験で思い知らされたのは、僕が「進化論が科学的に正しい」と思っていたのは、実は教科書で習ったことを記憶しているのみ、という非常に「非科学的」理由に基づいて、「自分は科学的に正しい」、と盲信していた、ということだった。

以来、僕は、進化論について何が正しいのかはわからないが、少なくとも自分自身の非科学的な盲信に基づいて「自分は科学的だ」と思いこむのはやめようと思うことにしている。




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2008/11/20

サッカーをやりたいアメリカ人

アメリカ人マイクは、アメリカ人にもかかわらずサッカーが好きだった。
彼によると、かつて一時的に、ベネズエラに留学したことがあり、そのときに覚えた、
ということだった。

そういう彼のバックグラウンドは、後から知ったのだが、留学寮に入ってきて一週間もたたないうちに彼は、

「サッカーがしたい。サッカーをやらないか?」

と聞いてきた。

そうこうするうちに気が付くと、

「サッカーやりたいやつ集まれ 連絡先はこちら マイク」

みたいなポスターを彼はドミトリー中のあちこちに貼りまくった。

で、なんと翌週にはマイクは、おそらくほとんど初対面の人ばかり、女性1人と、僕も含めて、約20人をグラウンドに集め、サッカーの試合することに成功したのであった。

本当に、すごい彼のパワーに感心した。

さて、運動音痴の僕は、というと試合中に、顔面に飛んできたシュートを思わずよけてしまい、しかもそのボールがそのままゴールに入ってしまう、という大失態を演じてしまった。

すかさずそれを見ていた味方だったマイクは走ってやってきて

 「この臆病者!!」

と、すごい目をしてにらんでいった。

もちろん、こちらには全く一言もなかった。

そして、その後、彼からサッカーに呼ばれることは、二度となかったのだった。。。


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2008/11/03

フィラデルフィアのトロリーでドアを開けてもらえない

フィラデルフィアではグリーンラインという地下鉄、というか、地下も走るトロリー市電みたいなものが走っている。架線から電気をとるパンタがついていて、一両で走っている。

あるとき、そのトロリー市電のグリーンラインとやらに乗ってみた。トロリーの運営は、SEPTA (セプタ;“South Eastern Pennsylvania Transportation Authority”) という公社みたいな団体が他の地下鉄やバスとともに運営していて、同じトークンが使えた。

始発は、フィラデルフィアのシティーホール。次々と行き先の違うトロリーがもどってきて、直前のトロリーにくっついて、サークルを回りながら乗り場にやってくる。ちょうどスキーのゴンドラのような感じ。

トロリーの中はブラックの人々ばかり乗っている。フィラデルフィア郊外に住んでいて、センターシティーに買い物をして帰る人々なのだろう。

トロリーの内部には壁じゅうに内部に発光体の入っているゴムのチューブが張り巡らされている。

地下鉄でしかも駅もあるのだが、日本の路線バスみたいに次の駅のアナウンスを聞いた上で、乗客はゴムチューブを押して、運転手に知らせてドアをあけてもらう仕組みなのだ。

僕はずっと出口の前に立っていたのだが、自分がおりたい駅が来たのでゴムチューブをぐにゅっと押してみた。

「ピンポン!!」

たちまち、お知らせ音が響く。

まもなく駅に到着。が、ドアが開かない。と、黒人の運転手がなにやらさけんだ。

「降りたいやつは、ステップにおりてくれ!」

たまたま、僕の他に降りたい人はいなくて、他の乗客はみんな黙って座っている。
僕は、そのまま出口の前にたってドアが開くのを待っていた。

「降りる奴は、ステップに降りろ!!」

車内はシーンとしていた。なんだか意味がよくわかんない。

「誰か、降りる奴は、ステップに降りろ!!」

ステップ? 出口のドアから車内は2段上にあって、僕はドアの前の2段上にいた。

なんとなく、一段右足を下ろしてみた。

その瞬間ドアが開き、僕はそのまま無人の駅に降り立った。

すると、後ろでは、ガチャっと、折りたたみドアが閉じる音がして、トロリーは走り去っていった。

うーん、そういうことだったのかぁ・・・。


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2008/10/31

留学寮の契約で、壁の穴とカーペットのしみを数え、あきれられる

留学寮に入ったときに、部屋の契約というのがあった。あんまり内容は覚えていないが、賃貸期間と、月々の料金やその他もろもろの条件について、契約を行うことになる。

たまたまだが、この寮は短期契約も可能で、しかもホテルゾーンも同じ建物内にあったから、入居人もいろいろな人がいたのだ。

受け付け寮の管理人おにいさんに契約様式をもらって、部屋で書くことにした。

最初に部屋の中に備え付けの備品を確認。

机、椅子、机の上のランプ、引出し、ベッド、ベッドの横のランプ。なぜか部屋の天井にはランプの類がまったく無かった。

で、月額料金を確認して契約にサインをしようと思ったのだが、サインの横になにやら空欄がある。

よく見ると、その欄には契約時に既に壊れているものがある場合に記入する欄だった。

ココに最初に記入していないと、後で退去するときに僕がこわしたものとみなされて相応支払負担をせまられるのであろう。

なにか壊れているものはあるのか?

よくみると壁は平らではなく、画鋲を刺したような細かな穴がぶつぶついっぱいあいていた。これを数えて記入した。

「壁に細かい穴 162 箇所」

カーペットにも染みがある。これも数えた。

「カーペットの染み 32箇所」

穴やら、染みやらを数えるのはなかなか大変だ。念のためもう一回数えると数か合わない・・・なんどかやってみたが、何度やっても違う数となった。

が、もう書いてしまったからいいや。そう思って受け付けに戻って、契約書を提出した。

受け付けの白人のおにいさんは、僕から書類を受け取って、内容を見ると

「ふぅ~~~~~~む・・・・・・・・」

といって、しばしなにやら考えた上で、ややあきれたようにこういった。

「オーケー。わかったよ。」

めでたく、契約完了。その後、壁の穴やらカーペットの染みやらについて、何かを言われることはなく、退去時にも全く何もなかった。

今、思うに、きっとあの程度の壁の穴やら、カーペットの染みは、部屋の使用に差し障るようなものではなく、そもそもアメリカ人にとっては問題点にもならなかったんだろう。


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2008/10/25

ヘビの散歩をする男

ある日、留学寮から外に買い物に出かけて歩いていると、前の方に、赤いTシャツを着て、肩から太い紐みたいなものを掛けて歩いている男がいた。

「あの茶色の紐はいったい何だろうなぁ・・・」

と思って後ろから歩いていると、紐がちょっと右に動いたような感じがした。

「えっ、なに?」

早歩きで追い越して、その男を前から見て仰天した。

男の右肩には、なんと生きたヘビが掛かっていて、男の顎の下あたりには舌を出したヘビの頭があったのだ。

そして、僕が後ろから「紐かな?」と思ってみていたものは、ヘビの下半身が男の背中に垂れ下がっていたもののであった。

それにしてもあのヘビ、しっかり進行方向の前を向いて、しかも散歩を楽しんでいるように見えたのがすごい不思議。


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