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2009/06/22

開と閉、あるいはPushとPull

ビルのエレベータのドア操作のボタン表示にはいろいろなものがあるが、僕個人の感覚にフィットするのは絶対的に「開」と「閉」である。

ところが、最近のビルでは、この「開」と「閉」という表示がだんだんなくなってきた。

中国人Sにこの話をすると、彼はこうコメントした。

「ボタン表示が、『開』とか『閉』では、漢字が読めない人にはぜんぜん意味不明だからだよ。

 字もかなり似てるしね。ま、オレは中国人だから困んないけど。」


うーむ、確かにそれはそれでわからないこともない。

「漢字じゃないのはまあ仕方がないとして、三角を二つ書いてオープン・クローズを表しているあのマークは分かりにくくないか? 見ようによっては、どっちとも取れて僕はいつも混乱してるんだ」

「それだったら、位置で覚えるんだな。

 右側が常に『開く』だ。」
 (本当は左か?)

そうかぁ・・・位置が一緒なのか・・・。

そうこうしているうちに、その昔、留学寮にいたブラジル人ベロニカとの会話を思い出した。

あるときベロニカがこんなことを言っていたことがあった。

「ビルの入り口のドアに "Push" とか "Pull" とか書いてあるでしょ、あれが私にはいつも混乱の元なのよ。」

「どうして? わかりやすいと思うけど」

「ブラジルではね、引くときが"Push"なの。だから、"Push"って書いてあるドアを見ると、引くんだったか、押すんだったか、いつも混乱しゃうのよ~。」

(この話・・"Push"じゃなくと、"Pull"だったかもしれません。なにせ、かなりうろ覚えなので・・・。)



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2009/03/23

女性メニューによるガイジン差別

あるときビジターとして日本にやってきたペルー人女性Lと英国人男性Mを昼食のためにレストランにつれていった。

ウェイター氏がやってきて、3人にメニューを置いた上で、ペルー人女性Lのみにパウチっこした別メニューを追加して置いて僕らの注文を待っている。

英国人男性Mが好奇心からか僕に聞いてきた。

「ねぇ、彼女にだけ来た別のメニューはいったい何?」

まあ、当然の疑問かもしれない。でも、僕には一見してわかっていた。

「それは、女性専用メニューだって」

Mが文句を言った。

「じゃあ、僕はそれを注文できないわけ?」

「残念ながらね」

ペルー人女性Lは特に怒った様子もなく普通にさらりと言った。

「女性差別だわ」

「でも、普通のメニューは全部注文できるから女性の方が、男性より選択肢は多いよ」

「・・・でも、なんか差別的ね」

すると横で待っていたウェイター氏、僕らの会話を理解したらしく、日本語で僕にこう言ってくれた。

「あのぅ~外国人のお客様ですから、他のお客様に内緒にしていただけましたら、特別にそちらの男性の方も女性メニューをご注文いただいて結構です。」

いやいや、ウェイターさん

そんなこと説明したら、今度はその特別扱いがガイジン差別だっていわれちゃうじゃないですか。



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2009/03/19

カメラの故障は誰のせい?

ミュンヘンのユースホステルで、一人朝食をとっていると、大柄な一人の男が話しかけてきた。

「ここの朝食はほんとにいいよな。ユースなのにハムもあるんだな。」

「うん。」

確かにここはパンは当然としても、ビュッフェ形式で大皿にハム、チーズ、フルーツがふんだんにある。

まあ、野菜は全然なかったけど。

「日本人か?」

「ああ、日本人だ」

すると男は勝手にどんどんしゃべり始めた。

「オレはリオ・デ・ジャネイロから来た。

 日本のことはいろいろと知っているぞ。

 Mazdaとか、Panasonicとか・・・・。

 日本製はみんないい。

 それからそれから、『すし』、とか、『さしみ』とか。。。

 あ、実はオレは『すし』も『さしみ』も食ってないだ。

 どうも見ただけでダメでね。」

「・・・そう」

「実はオレのカメラも日本製なんだ。

 けどな、昨日、カメラは故障したんだ。

 日本製だし、これはお前のせいとも言えるな。」

もちろん冗談のトーンで話をされているんだけど、

初対面の男にカメラの故障がお前のせいと言われたのは今でも覚えている。



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2009/03/11

「おれに聞いてくれるな」 

たぶん、スペイン語にそういう言い方があるんだろうなって、思うけど、

中南米の人と話をしていると、よくこんな特徴的なセリフに出くわす。

それは

「おれに聞いてくれるな」   ("Don't ask me!")

というやつ。

たとえば、こんな具合だ。

「キミの会社の中南米の本部はどこにあるの?」

「マイアミさ。」

「えぇーっ!! マイアミって中南米じゃないじゃん。なんで?」

「おれに聞いてくれるな!

 でも、多くの会社で中南米地域のヘッドクォーターはマイアミにあるぜ。

 一般的にはセキュリティーが理由だっていわれてるけどな。」


こんな風に普通は「よく知らない」というべきところで、替わりにこのセリフを使うわけだ。

ときどき日本人で、『俺はラテンのノリが好き』などとのたまう人がいるが、こういう人は飲み会なんかじゃなくて、まず、仕事でもこんなセリフをマネするべきだ。

たとえば、こんな感じに。

「すみません。御社の×××について、知りたいのですが?」

「オレに聞いてくれるな。

 一般的に△△△だって言われてるけどね。」


おおーっ。これって便利じゃん。

ちゃんと誠意は見せつつ、間違ってもしょーがないって、雰囲気出てる・・・。



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2009/03/05

グロス・サラリーから税金はどのくらい引かれる?

ハンガリー女性Iは、アルゼンチン男Pと、ルーマニア女性Mと日本人の僕にこんどは、税金について聞いてきた。

「みんなは、グロス・サラリーから税金はどのくらい引かれるの?

 私の場合は30%よ。」


ルーマニア女性Mは伏し目がちに続いた。

「私も30%」

アルゼンチン男Pも当然のように答えた。

「オレは場合は、XX%だ」

僕はちょっと混乱しはじめていた。Pの返答内容もろくろく記憶にない。

「ちょっ、ちょっと待って。グロス・サラリーって何さ?」

ハンガリー女性Iがよどみなく説明してくれた。

「だから、まずグロス・サラリーがあって、これに税率を掛けて、それで税金が引かれるでしょ。

 それで、残ったサラリーが自分で使えるお金ってことでしょ。」


「・・・・・」

まず、自分の心の中で事態を整理する。

つまり、彼女の言うグロス・サラリーっていうのがいろゆる『年収』ってこと。

それでもって、自分で使えるお金がいわゆる『手取り』っていうやつだ。

それはいい。

でも、日本のサラリーマンで、

『年収 - 手取り』 の差として引かれているのは、いわゆる税金だけではないぞ????

いったいどうなってるんだ?



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2009/03/04

産休 3年 !?

あるときアルゼンチン男Pと、ハンガリー女性I、ルーマニア女性Mと4人でレストランでディナーを囲んでいたときのこと。

ハンガリー女性Iが各国制度について、いろんな質問を投げてきた。そのうちの一つ。

「みんなの国では産休って、どのくらいの期間ある?」

アルゼンチン男P

「うちは、三か月だ。」

僕も答えた。

「日本では、六か月。」

すると、ハンガリー女性Iはこう言った。

「そうなんだ。

 ハンガリーでは3年よ。

 あなたもそうでしょ。」

振られたルーマニア女性Mも静かにうなづいて言った。

「うん。3年」

「・・・・・」

産休3年・・・・・

率直に言って、長くて驚いたけど、この話を言いなおして、

『子供が3才くらいまでは、終日母親が必要?』

って、聞かれたら普通、だれでも肯定するよなぁ・・・。




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2009/02/27

テックス・メックスと本当のメキシカン

ある日のこと、僕はメキシコ人Aと昼食を一緒にとっており、なぜかメキシコ料理について話をしていた。

メキシコ人Aは力説していた。

「いろんな国で『メキシコ料理店』に行ったことがあるが、僕から見ると本当のメキシコ料理でないものが多い。」

「ああ、そう。キミから見ると彼らはインチキなんだね。」

「インチキとまでは言えないが、本当のメキシコ料理ではなくて『テックス・メックス』が多いんだ。」

「テックス・メックス?」

「メキシコの中でも、USとのボーダーに近いほんの狭い地域の料理をテックス・メックスというのだ!!」

まあ、テックスはおそらくテキサスを指し、"Tex Mex"とでも表記するのだろう。

「じゃあ、テックス・メックスと本当のメキシカンの違いはなに?」

「簡単だ。

 もし、タコスのシェルが小麦粉でできていれば、それは本当のメキシカンじゃない。

 それはテックス・メックスだ!!

 本当のメキシカンではコーンから作る!!


 もし、トルティーヤが小麦粉でできていれば、それは本当のメキシカンじゃない。

 それはテックス・メックスだ!!

 本当のメキシカンではコーンから作る!!

 ・
 ・
 ・

 もし、×××が ▽▽▽なら、それは本当のメキシカンじゃない。

 それはテックス・メックスだ!!

 本当のメキシカンは、□□□だ!!

 ・
 ・
 ・                 」


彼の熱い思いを反映し、テックス・メックスと本当のメキシカンとの差異を示す実例はえんえんと続いたのだった。

僕ら日本人は、海外に多い妙な日本料理店について、何がおかしいのかを、こんなに熱く、かつ具体的に説明できるだろうか?



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2008/11/21

ハイパーインフレを楽しそうに説明してくれたブラジル人

寮学寮にいた頃、あるときブラジル人のベロニカが当時のブラジルでのハイパーインフレの話をしてくれたことがある。

ただし話は「インフレ」なんていうカタイ話ではなく、こんな感じだった。

「ブラジルではね、スーパーに買い物にいくといつも値札がいっぱいついていて、値段がどれだかわからないのよ~。」

「なんで?」

ベロニカは丸い目をくるくるさせながら、ニコニコとかなり楽しそうに答えてくれた。

「これが先々月の値段で、これが先月の値段で、これが今月の値段っていうふうに毎月値段が変わって、値札のシールが毎月、ランダムに貼られるからよ。」

「ふーん。」

「だから、値段はこれかな、それともこれかな、って見て、だいたい一番大きな数字のやつが今の値段ってことになるのよねぇ~、ハッハッハッ」

それって、かなり深刻なインフレじゃん。

でも、びっくりするのはこの深刻な問題について、値札探しごっこのように明るく楽しそうな話してくれたこと。


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2008/11/17

信号が壊れてずっと赤のままだったら

あるとき、ブラジル人Sと一緒に街を歩いて歩行者の赤信号で僕が止まると、彼がこう言った。

「なんで止まるんだよ。車いないじゃん。」

僕はこう答えた。

「赤信号だし。」

Sはこんな驚くようなことを言ってきた。

「じゃあ、信号が壊れていてずっと赤のままだったら、そのまま止まっとくのかよ!?」

「・・・・・」

「俺らは、車が来るか来ないか見て、来なかったらわたるだけだぞ。」




さて、数年後のこと。

僕は、日本人の後輩と2人で歩いていて、後輩君が赤信号で止まったのみてこう言ってみた。

「なんで止まるんだよ。車いないじゃん。」

彼はこう答えた。

「赤信号ですから。」

思ったとおりの答えに、僕は数年前に言われたセリフをそのまま言ってみた。

「じゃあ、信号が壊れていてずっと赤のままだったら、そのまま止まっとくのかよ!?」

しかし、彼は落ち着いてこう答えた。

「そんなの2、3分もすれば、わかるじゃないですか。」

そ、そうだよね。キミは正しい。


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