「ここはコマーシャルなところだから・・・」
と言ったが、このタイミングでは僕らの他に訪問者はなく、ひなびたとしかいいようのないところだった。
マリアは僧院についての歴史や特徴・見どころなどの説明を一通り終わらせると、駐車場で待っていると言い残し、去って行った。
wikipedia リラの僧院
リラの僧院では、本堂と塔が真ん中にあり、その周囲をつぶれた五角形の形に周囲を囲む3階建ての回廊がある。
そして、回廊を回っていくとここで暮らしていた僧ひとりひとりのための小部屋が並んでいた。
マリアさんによると、この3階建てはフロア毎に建築材料を変えており、それは主として重力軽減の目的によるものだ、ということだった。
つまり、
三階; 木造
二階; レンガ造り
一階; 石造り
のようになっており、上に行く毎により軽い材料でつくられている。
もっとも床はすべてに木でできており、うぐいす張りもいいところで歩くたびにギシギシ音がした。
僕はそのうち三階の回廊を歩きながら、ふと、そのうちにこのフロアには観光客が入れなくなる日が来るのではないか、という気がして、写真を撮った。今もここに入れるのかはよくわからない。
回廊を回って地上に降り、本堂とは別に立っている塔の裏側を見上げた。
何やら壁に縦方向に溝がついている。マリアの言うトイレの跡ということらしい。
塔の正面一階には、写真のような売店があり、イコンなどを販売している。
この寺がもしコマーシャルだというのならば、この売店の存在以外にそうしたものは何もない。
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