2010/01/30

ラグの幻想、グミの妄想

先日、ふと家に届いた新聞に挟まっているインテリア屋のチラシに目をとめた。

リビングにふわふわのグリーンのラグを敷いて、その上にくつろいでいるモデルさんの写真。

(あ~、このラグいいなぁ~)

とは思ったものの、すぐにもう一人の自分が出てきた。

(ちょっと待て!! お前が憧れているのは、ラグではない。

 お前が欲していることをよく整理せよ。

 お前は、「リビングにふわふわのグリーンのラグを敷いてくつろぐこと」に憧れたのであって、それは決して、このラグを買ったからといって満たされるものではないであろう~。)


あ~身もふたもないけど、その通りだ。

現実ってつまらない。きっとラグを勝っても、幻滅するだけなのだろう。

もうかるビジネスっていうのは、きっとこういう、本当の商品自体とは異なる幻想を見せることで成立している。

美容なんとか、とか、エロ本とか、そういう幻想の元。

じゃあ、これを逆にしたらどうなののだろうか?

幻想を生じさせないような、コモディティーで、あえて妄想するのである。

例えば、100円の果汁グミ。

普通、人は、こんなどこにでも売っている、100円果汁グミを見て僕がラグを見て思ったようなつまらない妄想をわざわざしない。

が、そこをあえてわざわざ妄想するのだ。別に実現不能な内容でも良しとしよう。

(この果汁グミを買って、リビングにふわふわのグリーンのラグを敷いた上にくつろぎながら、食べるんだぁ~)

おおーっ!!

つまらない果汁グミがとたんに、とても素晴らしいものに思われてきた。

これって、きっと、慎ましくも清く正しい清貧の幸せ。

広告が勧める幻想に騙されず、逆に特徴のない安価な商品で精いっぱいの妄想をすること、これ金を貯め、幸福となる、教えナリ。



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