ソフィアには、奇異にも感じられる商売があった。
これを勝手に名付けた。
「体重計おばさん」
道端に何の変哲もない体重計を一つ、ポツンと置き、自分はその後ろに椅子をおいてボーっと座っている。
近づいてみると
「50 LV」
(LVは「レバ」と読み、ブルガリアの通貨単位だ。)
と書かれた厚紙が体重計の横においてある。
つまり、50レバを払って体重計に乗ると、前に座った「体重計おばさん」が測定結果を読み上げてくれる、ということなのだろう。
そういえば、トルコでも街中で「コイン式体重計」とでも呼ぶべきものを見かけたことがあった。
いくばくかのコインを入れると体重計のスイッチが入るようになっている機械だ。
それをソフィアでは、「体重計おばさん」が座って番をしているのである。
外出中に、体重って測りたくなるものなのかなぁ・・・???
僕はソフィアの街で「体重計おばさん」を見かけるたびに客がいないものか見ていたが、彼女達はずーっといつも身じろぎませず店番を続けていたのだった。
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