以前に、急に会社の親分の替わりに欧州に出張したことがあった。
おそらく元々親分の予約を引き継いだためであろう、全行程をビジネスクラスで飛ぶという幸運を得た。
そのときにトランジットを経て、欧州内路線に乗り込んだときのこと。
飛行機は、50人乗りくらいのやつであったが、ビジネス席は先頭の3列程度しかない。
たまたま、その3列しかないビジネスクラスの内では、乗客は僕一人ということが発生した。他方で、後ろのエコノミークラスはかなり埋まっている。
で、そのビジネスクラス担当のスッチーさんが1人。
えっ、つまりスッチー1人に客は僕だけ?
そんなことがあり得るのか?
あったんですよ、これが。
彼女は、まず、僕に向かってウインクをして
「これは、あなたのためのプライベート・ショーよ!?」
といって、離陸前の救命胴衣のパフォーマンスを始めた。
普段こんなものをちゃんと見たことはないが、このシチュエーション、見ないわけにはいかない。
離陸後はいよいよ、ビジネスとエコノミーを隔てるカーテンが引かれて、まさにありえない個室に2人という状況になったのだった。
しかし、時差でボロボロになっていた僕は力尽きて眠りに落ち、食事もジュースもとらずじまい。
おそらく二度と訪れない夢の空間を睡眠にあててしまったのだった。
あ~あ
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