韓国・慶州にある、今では世界遺産となった仏国寺(プルグクサ)の前にはinfo、つまり観光者向けの案内所があった。
案内所で僕は尋ねた。
「ユースホステルはどこにありますか?」
すると
「この先にある『XXXXホテル』という名前のホテルがユースホステルです」
といって、道を教えてくれた。
ところがである。問題の『XXXXホテル』に行って、入口で確認したところ
「ユースホステルではなくて、うちは『XXXXホテル』だ」
という返事が返ってきた。
確かに見るからに『XXXXホテル』は日本の観光地にもあるような観光ホテルであって、とてもユースホステルには見えない。
一人納得して、元の観光案内所に戻った。
しかし、今度は観光案内所のおねえさんは再びこう言って説明してくれた。
「いいえ、間違いありません。『XXXXホテル』が慶州のユースホステルです。」
結局、案内所と『XXXXホテル』との間の坂道を往復すること3回。
最後に『XXXXホテル』のちょっと偉そうなおじさんが出てきてくれ、ようやく真相が判明した。
「この『XXXXホテル』は、ユースホステル会員にはユースホステルとしての料金を適用します。」
この頃(今から15年以上前の話だ)、おそらく『XXXXホテル』ではユースとしての利用者はほとんどなく、僕はかなり稀なユースホステル利用者であったに違いない。
しかし、それにしてもそもそもユースホステルっていうのは、利用者同士の情報交換みたいなカルチャーが提供される場だ、ということにミソがあるわけで、カードを示すと料金が下がるとか、そういうものではないはずだ。
今の状況は全く知らないが、少なくとも当時、『XXXXホテル』自身、ユースホステルっていうのが何かよくわからないまま、とりあえず制度のみ導入したように思われてならない。
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