タイ人アマンパ、韓国人ミスター・パク、日本人シンゴと僕の4人は再びロスアンゼルスに戻ってきた。
今日は最終日なので、サンフランシスコからロスアンゼルスに戻ってきた。でもまだ時間があるのでロス郊外のベニス・ビーチに行くことにした。
早速、タクシーをつかまえて値段交渉。
値段にめちゃくちゃシビアなタイ人アマンパがいるので、いつもこのプロセスは鬼門だが、LAX-Universal Studio間のシャトルを当初15ドルのオファーを8ドルまで落とした実績もあるのであまり非難がましいことも言えない。
タイ人アマンパと韓国人ミスター・パクのコンビはまもなく、今度はどこからか白タクを見つけてきた。もちろん白タクなんてものは、聞くまでもなくアマンパとミスター・パクにとってはノー・プロブレムである。
彼らの交渉はいつもどおりに進んだ。
「ベニス・ビーチまでいくらだ?」
「タクシーだから、メーターだよ、メーター」
「だから、いくらなのさ?」
「まあ、そうさな、20ドルくらいかな」
「うわっ、高いなぁ。4人乗って10ドルでどうかな」
「ええー・・・・15ドルだ」
「白タクなんだろ。しかも、今すぐ乗るんだよ。12ドルでどう?」
「わかった。乗れ!!」
「サンキュー、12ドルね」
この値切り感覚が僕にはなかなかできないのだが、彼らにとって普通のことらしい。こうしてベニスビーチに向かい始めたのだが、途中で運転手がするどくさけんだ。
「うわっ、ポリ公だ。みんな、すぐ隠れてくれ」
なに~、という感じだが、しかたがないので、みんな小さくなって窓より低い姿勢をとってパトカーをやり過ごした。
ベニスビーチは白い砂浜だった。さっそく着替えて海に入ったら足の下の砂の中に小エビがいたのでつかまえて近くの子供にくれてやった。
海を楽しんだら次は、ローラースケートをレンタルして、スケートロードを滑ってシンゴと競争しながらとなりのサンタモニカへ行って帰ってきた。
が、戻ってくると、アマンパとミスター・パクは、レンタル店の前でローラースケートがうまくできないまま、ギャグ映画そのままに二人して大騒ぎしながら、すってんばったんしていた。
値切ったりできないけど、ローラースケートができたりするのが日本人、ということか?
タイ人アマンパと韓国人ミスター・パクの二人のおかげで、とても楽しい旅行ができたのが僕にはよくわかっていた。そして、珍道中っていうのは、同行者がもたらしてくれるものなんだってことも。
この日の夕方、僕たちは飛行機でロスアンゼルスを飛び立ち留学寮に帰った。
その5時間後にロスを震度6の大地震が襲うことなど知る由もなかったが、あのままメキシコから再入国ができないままだったらどうなっていたか、と今でも思わずにはいられない。
(タイ・韓・日4人の国境破りツアー 終わり)
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