観光旅行でブルガリアに行った時のこと。
首都のソフィアで、時間が余ったので現地で手配してツアーを頼むと、アンナさんと名乗る大変歌好きなガイドさんがやってきた。
アンナさんは、車の運転をせずにガイドに徹し、車の運転には別途サングラスの無口な男性ドライバーがやってきた。
世界遺産である「リラの僧院」に向こう途中の車の中で、アンナさんは一人で歌を歌いまくり、ときどき「あの山の向こうはコソボなの」などと説明してくれていたが、ふと、突然、結婚指輪に目を留めて聞いてきた。
「それは、もしかして、プラチナ?」
聞くと、彼女はプラチナなんてものは見たことがないし、身の回りに付けている人もいない、ということなのだった。
行き帰り道中のアンナさんとの会話で、後々までに一番印象に残った会話はこれだったかも。
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