友人Yのアパートに居候しながら、ニューヨーク見物をしていた僕はふと、
「マンハッタンの北の端にとても静かで素晴らしい美術館がある。」
と、以前友人Kに勧められていたクロイスターズに行こうと思い立った。
地下鉄Aで北に進み、もう少しで海をくぐってブロンクスという190丁目の駅で地下鉄からホームに降りた。
ニューヨークの地下鉄は、フィラデルフィアに比べると明るくて、人もいっぱいだ。
車掌が列車の真ん中にして、前・後とに分けて別々にドアを閉めるのが印象的だ。
とか、思いながらあまり何も考えず人々の後ろに続いて、改札を通過。
後から考えると、これが失敗だった。
地図を一瞥してクロイスターズの位置を確認してから、階段を上がると、南北に延びる大通りに出た。
この大通りをちょっと北にいって西に行けばいいのだが、いくら北に歩いても西に曲がる道は一本もない。
道がない、というよりも大通りの西側はずーっと、高い30mもある高い崖が続いており、とても登れるような地形ではないのである。
「いったいどうなっているんだ?」
北がダメなら、と南にも歩いてみたが切り立った崖が続いている。
しかし、立ち読みした情報ではクロイスターズの最寄り駅は190thで間違いなかったはずだ。
「うーむ・・・・」
僕は駅に戻って、改札の外にある簡単な地図をにらんで考えた。。。
こんなに近いのにタクシーに乗らないといけないのか?
いや、でもタクシーでもあの崖は登れないはず・・・。
ふと、思いついた。
「あっ!!」
190th駅には別の改札があるんじゃないか???・・・。
で、その別の改札は崖の上に出るようになっているに違いない。
あるかどうかわからない別の改札に行くためにわざわざ地下鉄に乗らないのにトークンを買う・・・。
僕が思案している横に黒人青年が4、5人やってきて、ひょいひょいと改札をジャンプして乗り越えていった。
10分後、僕はNYC Subwayの黄土色のトークンを買い、改札を通過して駅の中に入った。
絶対に別の改札があるはず・・・・
と探すと、エレベータに乗ってあがる、別の出口を発見!!
エレベータを上がった別の出口はクロイスターズに直結。そして、断崖によって世間から隔絶されたクロイスターズは静かで、紅葉もあり、すばらしかった。
ニューヨークで時間があれば、ぜひ行ってください。
でも、くれぐれも改札には気をつけて。
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