その日、ロンドン・ガットウィック空港から、エアポート・エクスプレスでヴィクトリア駅にやってきた僕は、とりあえずの宿を探そうと思っていた。
観光シーズン以外のこんなところでバックパックを背負っていると、すぐに客引きのおにいさんが声を掛けてくる。
「今日の宿は決まっているの?」
「まだ」
「ドミトリーはどう?」
「ドミトリー? 入れるの」
「もちろん。空いてるよ。おいで。」
ということで、あっさり客引きのおにいさんについてドミトリーまで一緒に歩いて行く。
一泊の値段は二段ベットの上と下とで値段が異なるらしい。
「二階の最初のドアだ」
といわれ、カウンターの横の階段をあがった。
キーをまわして、ドアを開けた。
すると、そこには、上半身ハダカの若い女が!!
「うわぁー、エクスキューズ・ミー」
反射的に謝ってドアを閉めた。
あーびっくりした。
でも、表示されている部屋番号を確認して、どうみても合っている。
よく考えると僕はキーで解錠してドアを開けているのであって部屋違いのはずはない。
「うーん・・・どうすればいいんだ・・・」
とりあえず、ノックしよう。
「トントン」
返事があった。
おそるおそるドアをあける。
すると、さっきの女がトップレスのまま話しかけてきた。下はジーンズをはいている。
「ごめんねぇー、びっくりしたでしょー」
「僕の部屋は、201って言われたんだけど合ってるかな?」
「あってるわよ、きっとそのベットの上ね」
部屋を見渡すと、二段ベットが3つあった。
最初のベットには、ハダカ女とその相手らしい男。
真ん中のベットは空き。
奥のベットの下段では、別の男女が抱き合ったままころがっていた。
なんなんだ、ここは。
ドミトリーっていうのは、男女別じゃないのか?
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