あるとき日本にビジターとしてデンマーク人のアンデルセン氏がやってきたときのこと。
ランチを取るために、近所のビル最上階にある展望レストランにつれて行った。
運よく席もまあまあすいており、ビルからの見晴らしが望める窓際の席に案内された。
しかし、アンデルセン氏はなかなか席に向かってくれない。
「どうぞこちらに・・・」
「い、いや、私はここがいい・・・」
と与えられたテーブルで一番窓から遠いところを指さしている。
よくわからないまま、僕は一応
「ビジターですから、窓のながめも見えるようにこちらに座ってください」
といってみた。
するとアンデルセン氏はこう言った。
「ぼ、ぼくは高所恐怖症なんだ。だ、だからここでいい。」
見ると、確かに本当に心底怖そうにしていた。
彼は落ち着きのないまま、チャーハンを注文したものの、食欲がないといって、半分も食べないまま早々にエレベータに直行して「地上」に降りて行った。
その後、落ち着いた彼はこんなセリフを吐いた。
「あのレストランの高さは、間違いなくデンマークの最高峰よりも高い!!」
デンマークにはよほど山らしい山がないらしい。
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