友人宅の階段でコケて足を骨折した日本人ヨシコは、しばらくの間、足を石膏で固めて松葉杖をつきながら、留学寮の中を移動していた。
(関連記事)階段骨折で損害賠償は常識?
さて、そんなある日のこと。松葉杖のヨシコにあったので、聞いてきた。
「足はどう? いろいろ不便でしょ。学校に行けてるの?」
「毎日、行ってるよ。しかも、車で行ってるんだよ。」
「えっ、どういうこと?」
留学寮から学校までは、だいたい徒歩5分くらいの距離だ。
しかも、寮暮らしの彼女に車なんてあるわけない。
「それがさぁ、私みたいに骨折している学生のための送迎車っていうのがあるのよ。
毎朝、私のためにこの留学寮の前まで来てくれんの。
すごいでしょ。」
「それって、学校のサービス?」
「うん、そう。
骨折している人って、みんなアメフトとかのスポーツマンの男子学生ばっかりよ。
しかも毎日メンバーはだいたい一緒だから、送迎車に乗るときにみんなで、
『ハーイ』って言ってくれたりしてるうちに、仲良くなっちゃった。」
それが、授業料に入っていると言ってしまえばそれまでだが、
はたして日本の大学で、骨折者のために送迎バスを出しているところはあるのか?
僕はなぜか、
「学問の自由は、これを保証する」
という憲法23条を思い出し、思い浮かべてしまったのだった。
面白いと思えたら、クリックお願いします
0 件のコメント:
コメントを投稿