救いは、天気が良かったことと、モモタロウ・ルートがかなり田舎に設定されていて、ほとんど通行人のいない道を歩きつづけたことだった。
「"○山×男をお願いしま~す!!」
「"○山×男をお願いしま~す!!」
田舎道を歩きながら、ひたすら同じフレーズを繰り返し、日曜日の昼下がりで窓が開いている家々に向かって、"○山候補"の名前を連呼する。
「"○山×男をお願いしま~す!!」
僕らは日曜日の午後、4時間にわたって歩きつづけようやく駅前の選挙事務所に戻った。
組合幹部のAさん、Bさんがすでに仕事の終わった電話チームとモモタロウ・チームを集めた。
「いやぁ~。今日は皆さん、お疲れ様でした。
ところで、組合では何かやってもらうたびに日当を出してますが、
今日は皆さん全員、"○山候補"が個人的に好きでやってもらった、
ということですから日当はありません。
ていうか、選挙活動してくれた人にお金を払うと、
後ろに手がまわるんですね。」
なるほど、それはそうだろう。
サル・イヌ・キジの三人は聞き分けよく納得し、とぼとぼと会社の寮に帰った。
唐突だが、モモタロウ体験後、僕は選挙があると意地でも投票に行く。
なぜって投票総数が下がると、組織だけで当選できてしまうことを体感したからだ。
政治不信を理由に選挙に行かない人は、おそらく間違っている。
誰に入れるかはある意味どうでもよく、当選ラインを上げるだけで、当選議員は特定組織のみのいうことを聞くわけにはいかなくなるはずなのだ。
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