「はい、もしもし」
「ハロー、こんにちは。昨日は長時間ごめんなさい。」
ふと思った。
そうなのだ、この人、これを国際電話でしているのだ。
かなりの料金になるはずだ。
「・・・いったい何をしたいんですか?
Uさんという人がいるのか、会社で一応調べて見ましたけど、オフィスにいると思いますよ。
会社に電話したらいいんじゃないですか?」
「私、会社には何度も電話しました。
でも、今ではもう同じ職場の人は皆指示されていて、Uさんにはつないでもらえないのです。」
「どういうことですか?」
「Uさんいますか? って聞くと、不在ですって、誰が出てもそう言うようになってしまったのです。」
「・・・・・」
「それに今は、Uさんの自宅も、国際電話を接続しないようになっていて電話できないのです。」
「職場がダメで、自宅もダメってことね」
「私、家族の事情で日本にはいけないのだけど、どうしてもUさんと話をする必要があります。」
夜の長時間電話をつづけること数時間、僕には彼女が変な人間とは思えなくなってきていた。
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