留学寮に入居して直後1か月くらいは、いろいろと入居に伴う出来事があった。
電話の設置もその一つ。
寮のスイートには共用電話があり、一応外線もスイートの誰かがとって取り次いでくれることになっているが、こちらからかけることはできないし、まして日本に電話することもできない。
なので、自分の部屋に電話を設置し日本に電話をかけることができるようにしたかったのだ。
寮の部屋の壁には電話線ジャックがあり、物理的な配線はできているので、どうやら地域電話会社のベル・アトランティック(つまりntt東日本みたいなもんだが、この会社今でもあるんだろうか?)に行って、契約をすればいいらしい。
ベル・アトランティックに契約に行くと、書類記入してサインをしてテレフォンの契約はあっさり終了。
長距離電話は当時の寮生の常識に従い、コールパシフィックという太平洋を超える通話を圧倒的に割引するMCI社(この会社は今はない)を選択。
さて、契約ができたところで、気がついた。
(そういえば、受話器がない)
なので、受話器を買いに行こうと思ったのだが、ここで疑問が浮かんだ。
(『受話器』って英語でなんというんだろう?)
辞書を引いてみたがあまりよくわからない。
(さっきまでは、テレフォンがほしいといって、テレフォンの契約をしてきた。)
考えた末に、受話器は契約じゃなくて機械だから、
「テレフォンの機械(machine)をくれ」
そう言おう、そう決めて雑貨屋ウールワースに出かけ、店員に声をかけた。
「こんにちは、テレフォンの機械をください。」
「テレフォンの機械? アンサー・マシン(answering machine)のことか?」
僕は心の中で自問自答した。
(アンサー・マシンってなんだ?、受話器って、アンサーするときに使うよなぁ・・・)
「・・・はい」
「すまないけど、アンサー・マシンはないよ」
「わかりました。」
仕方なく、他の店に行ったが同じような会話を繰り返して断られ、僕は混乱して帰ってきた。
(どうして、受話器が売ってないんだろう?)
理解できないまま、留学寮近くの書店にいくと、なんと本に並んで受話器が売っているではないか!!
受話器の箱にはこう書いてある;
"テレフォン $18"
なんのことはない、契約のみならず、
受話器も単にテレフォンでよかったのだ。
ちなみに、アンサー・マシンが何ものなのかは後日知った。
アンサー・マシン(Answering machine)の正体; 留守電
当時、アメリカでは留守電はそんなにあまり一般的になっておらず、しかも受話器とは別に留守電マシンを外付けするのが普通だった。
(外付け留守電の接続方法)
壁の電話線ジャック----アンサー・マシン------受話器
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