あるときにフィリピンの外交官と雑談をする機会があった。以下はその時にした話。
「フィリピンの国語は英語でした?」
「フィリピンの国としての標準語は、英語とフィリピノ語ということになってます。」
「フィリピノ語ってあんまりきいたことがないけど、タガログ語とはちがうの?」
「うーん。良い質問ですね。
実はフィリピノ語は『タガログ語』と同じという人もいますが、実は違うのです。」
「つまり、同じなんだ?」
彼は外交官らしくにこやかに説明を続けてくれた。
「フィリピンっていう国は、多数の島々からなっている国でして、
島によって異なる言語が実はかなりいろいろあります。
ルソン島ではタガログ語がメインですが、それ以外の島では、必ずしもそうではなく、
タガログ語をベースにして、種々の言語を取り入れて、フィリピンの国の言語を
つくった、それがフィリピノ語です。」
「・・・・・」
「だから、フィリピンの国語はタガログ語ではなくフィリピノ語です、というのが政治的に正しい言い方になります。」
僕はこのもってまわったような言い方を繰り返されて納得した。
ある言語をベースにしながら、種々の言語を取り入れるなんていうのはどだい無理な話で、結局のところリアリティーとしては、フィリピノ語とタガログ語の中身は一緒ということなんですね。
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