ヘルシンキで、予約していたホテルに到着したときのこと。
トランクを引きずって、カウンターまでやってくると団体でも到着したところなのか、2人ある受付にはなぜかそれぞれ10人近くも西洋人たちが並んでいた。
こちらも他にやることもないし、早くチェックインしたいので、とりあえず片方の行列の最後尾に並んだ。
受付では白人の女性が一人一人チェックインを済ませていき、15分以上も待った上で、ようやく順番が回ってきた。僕の後ろには誰もいない。
パスポートを片手に、チェックインをお願いしようとした僕は、受付のおねえさんは事務的にこう言われた。
「ちょうど交代の時間なので対応できません。」
そして彼女はすっと奥に消えてしまった。
ちょっと待て、僕のうしろにはもう誰も待っていないのである。
隣ではもう一人の男性の受付が、別の西洋人客との間で当分終わりそうもない会話をえんえんと続けていた。
これは、その場にただ一人いる東洋人への差別か?
僕はキーをもらった後、15分にわたってロビーに座りつづけ、件の女性従業員が本当に交代してしなくなったのを確認してからエレベータに乗って、部屋に入ったのだった。
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