あるとき僕はNがアメリカ女性と雑談をしていたところに通りがかり、呼び止められた。
「おい、ちょっと、聞いてくれ。」
「なに?」
「今、蒙古班の説明をしているだが、どうしても信じてくれないんだよ。」
「・・・・・一回、説明してみてよ。。」
「じゃあ、もう一回いうぞ。日本人を含むモンゴル系の人種では赤ちゃんが生まれてきたとき、みんなお尻に青いアザがあるんだ。」
「そんなのジョークでしょ!! ね。」
なるほど、Nが必死に説明しているものの、そのアメリカ人はからっきり信用していない様子だった。
今は、僕が両方から注目されてしまっている。なにか言わねばならない。
「本当さ。うそじゃない。」
「ええー、だって、人間なのに、お尻が青いなんてありえない。」
「いや、本当だ。」
「じゃあ、青いってどういうこと?」
実は、Nも奥さんはいてもまだ子供がいないし、僕も生まれたての子供のお尻なんてあんまり見たことがない。
Nも僕も知識として知ってはいるものの、実際の蒙古班をちゃんと見たことがないから、『青いってどういうこと?』と聞かれると弱く、きちんと説明できないあいまいさが悪循環を生んでいたのだった。
結局、Nと僕の説得は中途半端なままで終了。
何か良い方法はあったんだろうか?
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