なんで、トルコなのか?
どこか旅行に行くことにはなったものの、妻メグミと僕と両方がまだ行ったことがなく、かつ、二人とも行ってもいいということに合意した、というあまり積極的でない理由で絞りこみをした結果、トルコが残った、というあまりワンダフルではない経緯でトルコに行くことになったのだった。
僕はというと、以前にトルコ旅行をしたことのある友人Sがやってきて、あるトルコ語の単語を教えてくれたのを思い出していた。
「あのね、トルコ語で、『分かった』っていうときには、『たまーむ』っていうんだよ。」
「ふーん」
「でね、『分かったぁ?』っていうように疑問文にするときには、語尾を上げて『たまーむ?』って聞くの。」
「そうかぁ。語尾の音を上げると、疑問文になるのはかなり万国共通だねぇ。」
「うん、だからぁー、トルコではね
『たまーむ?』 (語尾を上げて; 分かったぁ?)
『たまーむ。』 (語尾を上げずに; 分かった。)
っていうような会話ができるんだよ。」
友人Sは一体、どういう経緯でこの『分かった』というトルコ単語を覚えてきたのだろうか?
だいたい海外旅行で、覚えて帰ってくる旅行会話なんて、普通は「トイレ」と「高い」くらいが普通だ。
かくいう僕はもトルコに行って帰ってきた今に至るも唯一記憶にあるトルコ語は「たまーむ」のただ一語。
しかも、旅行先でトルコ人を相手に「たまーむ?」などと言ってみる機会は一度もなかった。
はるか後年、このブログを始めたときに実はあまり分かっていないことを分かったふりをして書くのに相応しいと思って、自分のハンドルネームにしてしまったくらいだ。
それはそれとして、トルコに行くことになった。
まず、日本からイスタンブールに飛ぶことになる。
飛行機会社は、トルコ航空。
機内に入るとなにからなにまでやたらと濃いブルーだった。
シートも、毛布も、カップも、ナプキンの縁取りも、くつ下も。
それとも、トルコ石色というべきか。
ついでに配られたお手拭には慣れないオーデトワレの匂いがついていた。
日本から中国に入り、ゴビ砂漠の上空を通過。
さらにチベットの北を越えて、飛行速度695km/hの飛行機はタシケントの横を通り抜けてイスタンブールへ。
その間、妻メグミは食事時に、
「フィッシュ か チキン か?」
と聞かれて、フィッシュと答えたのにチキンが出てきたと言ってふくれていた。
メグミは飛行ルートは忘れても、意に反してチキンが出てきたことは記憶に残したに違いなかった。
飛行時間13時間半。
夕方に到着。イスタンブールには小雨が降っていた。
つづく
「ガイド付きでカッパドキアに行く」のはじまり
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2 件のコメント:
たまーむ。
ってわかったっていう意味なんですね。
否定するときはなんていうんですか?
あんたまーむ?
我が家で言うにゃーにゃーと
たまーむは同意語ですね。
トルコの男性はイケメンが多いですよね?
20代のうちにちやほやされにいきたいです。
リミットがせまってます。
結局、トルコで「たまーむ」なんて言ってみる機会はなく、まして「あんたまーむ」って言うかどうかなんて全然、わかりませーん。
トルコはイケメンなんですか?
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