店に入って、レストランで食事をしたいと伝えると、入口近くのバーのゾーンを通りぬけて、奥のレストランのゾーンに入るように言われた。
まだ夕方早くだからか、バーのカウンターには一人も客がいなかった。
さて
赤いテーブル・クロスのかかっている四角いテーブルについて、ふと上を見上げると天井から無数のハダカ電球が下がっていた。
ただし、点灯しているのは各テーブルの真上の一つずつだけだ。
天井を見上げていると、お店のにいちゃんがやってきた。
「ハーイ。この電球、全部点くのか?」
「ノー。残念ながら、これらはみんなデコレーションだから点かない。」
なんていう会話をして、彼はメニューをおいて行った。
コンサルM君とメニューの相談をした。
「さーて、今日は何を食うかなぁ?」
「昨日は、初日だったんで、私はまず、フィッシュ・アンド・チップスでしたからね。」
しばらくするとウェイター君が帰って来て、それぞれの注文をとっていった。
「で、今日は何を頼んだの?」
M君がメニューを再び広げながら答えた。
「えーと、この『バタード・コッド』ってやつです。」
「どれ?」
「ああ、これか。"Battered Cod"ってやつね。
"Batter"って何?」
「さぁ? 乳製品のバターは "butter"で違いますよね。
でも、とにかく"Cod"だから魚料理ですよ。」
それから僕らは注文したビールを飲みながら、昼間の会議の首尾について話をし、
そこにウェイター君が白くて長細い深皿をもってやってきた。
彼は迷わずM君の前にその深皿をおいて、うれしそうに言った。
「はい、どうぞ!
フィッシュ・アンド・チップス!!」
「えっ!!」
大きな深皿の上には、きつね色に揚がった魚が載っており、両端からはみ出ていた。
そして、M君がそっと魚をめくると、皿の底には新聞紙が敷いてあり、その上には大量のポテトフライが。
「これってもしかして・・・・『バタード・コッド』か?」
「このサカナは確かにコッドですね。。。。」
間違いなかった。
「バタード・コッド」とは、「フィッシュ・アンド・チップス」のことだったのだ。
こうしてM君は二夜連続で巨大なフィッシュ・アンド・チップスと格闘しながら、うめいた。
「メニューに『フィッシュ・アンド・チップス』って、書いてくれよぉー。」
おまけ
"Batter" についてのWikiの説明。
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