2009/05/16

アンカラの入国審査

ついにようやく長~い飛行機生活を終了してアンカラ空港に到着。

町の大きさに比例してか、当然のごとくイスタンブール空港に比べるとだいぶ小さい。

とはいえ、首都ではあるのだが。

さて入国審査。

さして疑われるとも思えないが、さすが多少は緊張する。

外国人用の行列に並ぶわけだが、ここで一つコツがある。

入国審査っていうのは本来的に、一人ずつ順番に検査して通る、という認識が僕らにはあるのだが、旅行の連れがある場合、一人は通過して、もう一人が審査にひっかかると生き別れることになってややこしい。

この旅行は、妻メグミと一緒に来ているわけだが、ここではぐれたくはないのである。

すっかり言い忘れてたが、一応、この旅行、新婚旅行だし。

で、どうするのか、というと夫婦で一緒に審査に行ってしまうのがベスト。

「えっ、そんなのいいの?」

って、思うかもしれないけど、行列している間に前の人々を見ると一目瞭然。

特に中東系とみられる夫婦はみんな、当然のごとく夫婦セットで入国審査。

他方で欧州系の人々は、男女に関係なく一人ずつ審査に立つ。

なんでかって、中東では女性は男性の「所有物」なのだ。

だから、入国審査に「動く手荷物」を一緒にもっていくのは当然。


とはいえ、メグミに「妻は所有物だから大丈夫」なんて説明をしてもロクなことはない。

つまり行動あるのみである。

順番が来そうになってきたので、妻メグミに横からささやいた。

「次に、呼ばれたら一緒に行くぞ!!」

「えっ!?」

「二人一緒に行って、まとめてパスポートを出すのだ」

僕は少しの疲れと、少しの緊張の両方を顔に浮かべながら、無言でパスポートを2通同時に出した。

それを受け取ったトルコ入国審査官殿は、あまり何も考える様子もなくスタンプをそれぞれに

ポン!!

ポン!!


と押し、無言で通してくれた。

所詮、日本人の新婚旅行夫婦にわざわざ質問するようには言われていないのだろう。

通路までに行ったところで、僕はメグミを振り返り、

「何も聞かれなかったね」

と、うまくいった首尾を褒めてもらおうと思ったら

メグミはパスポートを開いて、押されたばかりのトルコ入国スタンプをチェックしながら、

「あーあ、こんなところにスタンプ押された。

 せっかく、ココに押してもらうつもりで、折り目までつけてたのに。」


と、フクレていたのだった。



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1 件のコメント:

職務経歴書の書き方の見本 さんのコメント...

とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!

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