2009/05/24

キャラバン・サライでラクダ隊商を想像する

Tによるとアンカラからカッパドキアに向かう道は、途中からズバリ昔のシルクロードそのものだという。

なんでも昔NHKでやっていた、かの「シルクロード」という番組はトルコでも放送されていて、Tも見ていたというから驚きだ。

そうこうするうちに「キャラバン・サライ」に到着。

「キャラバン・サライ」とは、セルジューク・トルコがラクダの隊商のためにつくった宿のことらしい。


カッパドキアに向かう道とダブっている昔のシルクロードに沿って、20-30kmおきに、このキャラバン・サライなるものの跡があるそうだ。

「ココがキャラバン・サライです。」

ガイドのTが指差す、舗装道路の右側に石造りの大きな四角い構造物があった。

まわりは、ひたすら乾いた大地。 他には何も人工物は見えない。

僕らは車を降り、装飾のついた2-3階建くらいの高さの大きなアーチ状の入り口を入る。

1メートルもあろうかという分厚い石作りの建物に入ると、暗くなると同時に、さっと肌が涼しくなった。

Tに説明を受けながら、キャラバン・サライの壁に空いている30センチほどの窓と呼ばれた銅鐸型の穴に近寄ってみると、なるほど、熱が逃げないように外の入り口は狭く、しかし、光はちゃんと入ってくるように、穴の内側は大きくなっていた。

つまり、1メートルくらい厚さのある壁をつきぬけるときに、入り口から出口に向けて穴の径がすり鉢状に徐々に小さくなっていっているわけだ。

キャラバン・サライは、おそらく上空から見ると、石が積み上げて作られた囲いみたいなのものである。

なぜ囲いというのかというと、中心部には屋根がなく、青空な中庭があるからである。

中を歩きながら、Tが慣れた感じで説明をつけてくれる。

「ココが浴室デース」

「ココがトイレ、デース」

ここは夜になるととても寒いらしい。

その昔、隊商の人々は、キャラバン・サライの中で火をたき、ラクダにひっついて寝ていた。

僕らは、車に戻って続きの道を進んだが、道路わきにはしばらく、かつての遺跡跡のような石の跡がときどき、今は何もない乾燥した大地に現れては車の後ろに消えていった。




面白いと思えたら、クリックお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ 全世界情報へ

0 件のコメント:

にほんブログ村 海外生活ブログ 全世界情報へ

Copyright (C) 2008-2014 たまーむ All Rights Reserved