待ち合わせの駅につくと、現地まで案内してくれるSさんが改札口で待っていてくれた。
「あー、いらっしゃい。じゃあ、いきましょうか。」
Sさんに促され、僕は車の助手席に乗り込んだ。
「初めてなんだよね?」
「はい。」
「じゃあ、ちょっとだけ説明しとくか。」
Sさんはそういって現地に着くまでのしばらくの間、運転しながらこれから見る「牛の皮」について説明してくれた。
「今日はこれから、倉庫に行くから。
で、専用の倉庫だから全部『牛の皮』が重ねてつんである。」
「はい。」
「で、そうだなぁ・・・積んでいるやつはだいたいアメリカから輸入しているんだな。
アメリカの真ん中では、まあたくさん、牛を飼ってる。
牛肉用の牛もいれば、ホルスタインみたいな牛乳用とか、
いろいろな種類があってだな・・・で、それをシカゴに集めて屠殺する。
どうやってヤルか知ってるか?」
「ぜんぜん」
「生きてる牛がベルトコンベアーに乗って、順番に隣の部屋から流れてくる。
そして入ってきたところで、一気にスパッー、とヤルわけだ。」
「うわぁ~・・・・」
「で、次に皮を剥いで、あとは肉にしてわけていくわけだ。」
「へぇー、すごいですね。」
「それで、こうして剥いだ皮を日本にもってきたっていうことだな。」
つづく
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