2009/06/12

羽虫の飛び交う・・・(その1)

あるときに用事があって、牛の皮を見にいくことになった。

待ち合わせの駅につくと、現地まで案内してくれるSさんが改札口で待っていてくれた。

「あー、いらっしゃい。じゃあ、いきましょうか。」

Sさんに促され、僕は車の助手席に乗り込んだ。

「初めてなんだよね?」

「はい。」

「じゃあ、ちょっとだけ説明しとくか。」

Sさんはそういって現地に着くまでのしばらくの間、運転しながらこれから見る「牛の皮」について説明してくれた。

「今日はこれから、倉庫に行くから。

で、専用の倉庫だから全部『牛の皮』が重ねてつんである。」


「はい。」

「で、そうだなぁ・・・積んでいるやつはだいたいアメリカから輸入しているんだな。

 アメリカの真ん中では、まあたくさん、牛を飼ってる。

 牛肉用の牛もいれば、ホルスタインみたいな牛乳用とか、

 いろいろな種類があってだな・・・で、それをシカゴに集めて屠殺する。

 どうやってヤルか知ってるか?」 


「ぜんぜん」

「生きてる牛がベルトコンベアーに乗って、順番に隣の部屋から流れてくる。

 そして入ってきたところで、一気にスパッー、とヤルわけだ。」


「うわぁ~・・・・」

「で、次に皮を剥いで、あとは肉にしてわけていくわけだ。」

「へぇー、すごいですね。」

「それで、こうして剥いだ皮を日本にもってきたっていうことだな。」

つづく



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