2009/06/04

カッパドキアの地下都市

トルコ石工房、カーペット屋、陶器屋と続く、「工場見学」(!?)ツアーをようやく終えると、ガイドのTは僕たちを今度は、カッパドキアの地下都市なるところに連れて行った。

入口でチケットを買ってもらうのだが、外からはチケット販売所の他は特に何もないタダの岩山があるだけである。

しかし、入口の穴から中に入ると、そこにはインディージョーンズのような地下迷路が広がっていた。



入ってすぐ横には、入口をふさぐための巨大な円形の石が用意してあった。地下都市はもともと籠城目的で作られているのだ。

岩のくりぬき方なんかは、ギョレメのマンションなんかと大して変わらないのだが、規模が大きい。

「ココは炊事場デース。煙はここから出て行きマース」

「ココはワインを絞ってつくるところデース」

ガイドTによると、この地下都市は地下7階まである、とのこと。

電気のついた観光名所にしても、地下3階を越すあたりからなんとなく不安になってくる。

そんな気分を見透かしたかのようにTが言った。

「ココの空気は清浄デース。見てくだサーイ」

見ると地下にもかかわらず、窓のようなものがあいている。

窓の外に首を出して見ると、細い竪穴がずーっと掘られており、はるか上に光が見えた。

更に、地下都市内では、一番深いところから匂いのあるものを焚くことで情報伝達をすることになっていたらしい。

「クンクン、今日は香ばしい匂いがするから安全で外に出てよい」

とか、そんな感じか?

この地下都市は実際に使われたことはない、とのことだが、宗教的な迫害を恐れて、いざというときに籠城するために、こんなものを実際に建設した、というその根性には恐れ入る。

意思さえあれば、たとえ太陽を見られなくても、こんな地下深くに籠ってでも生き抜くことがある、ということか。



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